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今日の三橋貴明ブログのコメント欄に面白い記事があったので紹介。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11870876272.html#cbox


(引用開始)


No21
構造改革の一環でホワイトカラーエグゼンプションとかいうのがあります。
時間給でなく、成果でお給料を決めるというあれです。

私は以前成果主義の会社に勤めていたことがありました。年功序列ではないです。
成果によって昇進と給料が変わります。

成果主義にするとまず、人としゃべらなくなります。
何故なら余計なことをしゃべると成果を横取りされるからです。
後輩指導もしません。
まともに後輩を育てると自分に先駆けて出世されて会社を辞めざるを得なくなります。
自分で自分の仕事を囲い込む以外会社で生きていく道はありません。

最終的にサラリーマンを成果給にしたいという目的があるとしたら彼らは間違っています。

抽象的で申し訳ございませんが、成果を出す人がいてその成果はその人だけの実力で成し遂げるものではないのです。

様々なタイミング、顧客、上司、同僚、会社の信頼などによって成果を成し遂げるのです。
どれか一つ欠けても成果は出ません。

私が勤めていたところは「俺はすごいんだ!」とか言っている人ばかり会社に残っていました。
成果を何故出せたのかなど考えたこともない人ばかりです。成果を出せるのは「俺がすごいから」だそうです。

三橋さんがおっしゃられているとおり会社の経験は人に蓄積されます。
土地、建物、生産設備などではありません。設備も人が操作、調整します。
大切な資産である人が成果主義を導入すると長くいられなくなります。

日本の会社は成果主義はあいません。私の知人も直感でなんとなく成果主義は良くないと皆知っています。
常識の範囲です。

世間を知らない人が空想と願望で成果主義を導入しようとしているのか、
または、日本の強さをはぎ取ろうとしている構造改革の集団が導入しようとしているのでしょうか。

三橋さんがおっしゃっている通り、彼らのやり方は
「特定の分野だけだよとか特区だけだよ」とか詐欺まがいの方法で国を変えようとしています。

年功序列が全て正しいとは思いませんが、大切なのは藤井先生がおっしゃっているように(構造)改革ではなく、
「改善」だと思います。


(引用終了)


(私のコメント)
私の前に勤めている保険会社でも同じようなことがあった。
ある社員がいろいろ苦労して大きな会社の社員名簿を手に入れた。
しかしそれをどうしても上司に見せず自分だけで抱え込んだ。
上司は地域別に分けて多数の社員に訪問させようとしたのだが、
名簿を持っている社員は自分ひとりで回ると言って聞かなかった。
アメリカのビジネスモデルは個人主義だ。
だからヒーローの生まれる野球やアメリカンフットボールが人気だ。
結果的にアメリカ社会は階級社会となり、貧富の差は広がる。
狩猟民族と農耕民族の違いでもある。
上記の社員はその後どうなったかというと、1人で回ろうとしたために時間がかかり、
その間に同業他社も名簿を手に入れ結局負けてしまった。
個人より組織の力の方が強い、という事は常識的な話だ。
そして日本は農耕民族だから組織力を生かすことが上手だった。
それぞれ個人個人の力を持ち寄って組織のパイを大きくし、
そのパイを公平に分けて発展して来た。
もちろん個人個人はいろいろ我慢しなければならないこともあっただろう。
また能力の低い人間をカバーしたり、新人を育てたり、損することもあっただろう。
しかし自分が病気になったり失敗しても組織が救ってくれるのだからおあいこだ。
安全保障の面でも組織は人間を守ってくれる。
成果主義は株主資本主義が元になっていて、資本の利益を最大限にしたいがために導入されたものだ。
そこに働く人間はロボットか奴隷のような無機質的扱いになる。
面白いことに、これは共産主義社会の人間の扱いと共通する。
共産主義社会の人間も砂粒のようにバラバラで、個人にノルマという労働単位が与えられる。
ノルマは成果主義のようなものだ。
人を能率やコストとしか見ないと共産主義も資本主義も同じような結果になるのだろう。
日本の会社組織は昔からの稲作に適した村社会を模範にしたものだ。
その組織の中で個人はある程度秩序を保つために我慢しなくちゃならないから、
遅れた非人間的な社会のように見える。
しかし、長年人がその中で色々工夫してきたから逆に人を活かしたり安全保障があったりする。
実質的には人には生活しやすいものだったのだ。
それでなければ長続きしない。
ただ、自然発生的なものだから資本主義や共産主義のような理論がなく、
それらの「時代遅れ」などという空疎な言葉だけの批判に負けてしまった。
これから世界はナショナリズムが台頭し、でこういう古い昔からのしきたりなどが見直されるだろう。

 

 

(私のコメント終)