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谷田川惣のコラムブック

 

 


(見出し)
「愛国と保守」

(引用開始)

ちょくちょく「愛国=保守」と勘違いされるケースがある。
 
世界的には共産主義国家の国民・共産主義者も国を愛しているのであり、
 
思想と愛国は同義ではない。
 
日本の左翼が反日なのは、
 
平和憲法を掲げる現代を美化するために歴史を野蛮であると位置付けるためだ。
 
戦後体制に対しては愛国者といえる。
 
ソ連共産党ナチス中国共産党北朝鮮労働党もみんな愛国者
 
フランス革命ジャコバン党も愛国者だった。
 
保守と革新左翼の違いは愛国かどうかではなく、
 
考え方の根本を何に置いているかとなる。
 
伝統を重んじるか、理性万能主義か、ということ。
 
理性万能主義は現代人を上位に位置付けるので、歴史を下位に置き、貶める。
 
一方で理性を疑い、伝統を重んじるなら、当然歴史を大切にする。
 
愛国そのものが保守というわけではなく、
 
愛国の対象となる“国”の中身が肝心であり、
 
その考え方の根源に何があるか。
 
そこが大事だと思う。
 

(引用終了)

(私のコメント)
フランスの啓蒙思想から来る理性万能主義は20世紀に共産主義に行き着いて滅んだ。
今のイスラム原理主義などもその反作用の側面がある。
つまりマホメットの昔に帰れ、と言うことは西欧の文明が数百年に亘って支配して来た進歩主義の否定だ。
イスラムだけでなく、世界が理性万能進歩主義を止めて復古的になっている。
ロシアやシナは昔の版図を回復しようとしているし、欧州はローマ帝国を夢見ている。
アメリカは進歩主義を資本主義とうまく融合させて発展したが、行き詰まりを見せている。
しかし、新しい国なので帰るところがない。
今更ピューリタンでもないだろうし、軍事的にもゲリラやテロに対応出来ていない。
このように理性万能進歩主義は世界的に行き詰まっているのだが、日本は困ったことにそのアメリカにくっついている。
日本は戦前からサヨクマルクス主義が盛んで、彼らが敗戦革命を推進成功させた経緯がある。
だからサヨクにとって戦後の日本は自分たちが建国した革命日本なので非常に愛着がある。
彼らは戦後の日本に非常な愛国心を持っている。
テレビに良く出てくるサヨク評論家は「敵が攻めきたら9条を唱えて皆でころされましょう」と言っている。
これは終戦時本土決戦を呼号し皆で死のうと思っていた人たちの考えと全く同じなのだ。
そういう点ではサヨクは奇妙な昔の愛国日本人とプラスマイナスが逆になったような人々なのだ。
面白いのはアメリカが日本に対し、ウォーギルティプログラムという洗脳作戦を行ったことだ。
この洗脳作戦はサヨク進歩主義と共鳴し、互いに利用し合った。
両方共進歩主義から来る過去の歴史は邪悪という考えに共鳴しあったのだ。
つまり、日本は二重の勢力から攻撃され日本というものはズタズタになるのだが、
サヨクはなぜか反米で、保守と言われる人が親米という2つの勢力に別れた。
これはなぜかといえば、もともと日本というものに立脚した保守はいないと言うことなのだ。
日本に立脚した保守とは吉田松陰先生やもっと昔の山鹿素行などの考える日本のことと一応くくっておこう。
つまり、一言で言えば尊王攘夷だ。
攘夷というのは精神的独立を言っているので外国人をむやみと殺せ、と言う意味ではない。
ここに立脚したのが保守だろうと思うのだが、そういう保守は現在は絶滅して居ないと思う。
つまり、まとめてみるとサヨクソビエト流の進歩主義親米保守はアメリカ流進歩主義で日本流はいないのだ。
世界の趨勢からすると、復古的な流れが段々力を増してくるようだが、日本はどうなるか。
両勢力とも行き詰まりを見せてきているから近々何らかの変化の萌芽が見えるかもしれない。
こういうチャート的図式を描いて世の中を観察するととても面白い。

 

 

(私のコメント終)