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くらえもんの気ままに独り言
(見出し)
『英語の害毒』
(引用開始)
(前略)
今回、取り上げますのは永井忠孝氏の書いた『英語の害毒』(新潮新書)という本でございます。
本書はコチラ
英語の害毒 (新潮新書)
永井忠孝 著
http://www.amazon.co.jp/dp/4106106248
この本の特徴は様々なデータを用いながら現在の英語教育の問題点を指摘しているところです。
そのデータの一部をかいつまむと、こんな感じです。
・企業に対して有能な人材がもっている能力について「語学力」という回答:0.6%
・学生に対して自分に足りない能力について「語学力」という回答:16.5%(最多)
・英語を仕事でよく使う人:2~3%
・英語を仕事で時々使う人:10~15%
・仕事で英語が必要だと思っている人:30~50%
・アメリカのスペイン語話者:4000万人
・機械翻訳の精度:7~8割
・スマホのアプリの翻訳:TOEIC900点レベル
・アメリカ在住の日本人の子ども:5~10%がセミリンガル(日本語も英語も日常会話レベルの物しか使えない(大人が読むような本を読んだり、議論したりはできない))
・シンガポールはセミリンガルが最多
・日本英語は世界で75%通じるがアメリカ英語は55%しか通じない
・カタカナ英語でも8割近く通じる
このように多くの日本人は英語が必要でないのにもかかわらず英語を話すことが大事と考えているし、日本英語で十分なのにアメリカ英語やイギリス英語じゃないとダメと考えているわけですね。
そんでもって、ネイティブの発音で話すことが大事と考え、ネイティブの英会話教室にせっせと通うというわけですね。
そして、低学年からの英語教育の推進、しかも会話重視、ネイティブ発音重視の教育を勧めることによって、低レベルな会話しかできない奴隷を量産していくということにつながるのです。
本書ではTPPや年次改革要望書についても触れられておりましたが、まんまアメリカの方針で政策を遂行しているのが現在の日本政府ってわけです。
日本人にとっては外国語=英語=アメリカ英語ですし、外国=アメリカですからね。他の言葉が存在することや他の国が存在することをなかなか意識できません。外国の情報をネットで得ようとすると必ず英語のページで調べようとします。しかし、英語しか知らないとなると英語圏目線の情報が唯一の情報となり、それが真実と錯覚してしまうことがまずいと著者は言います。
実際は実用性としての英語の必要性が将来的に薄くなってくるであろう現代社会において、英語以外の外国語が存在すること、英語以外の目線が存在することを意識することが大事になってくると。
それにもかかわらず、「これからはグローバル化だ」「社内では日本語禁止だ」「英語特区だ」「小学校から英語を教科化だ」「TPPだ!TiSAだ!」という方針の日本政府orz
どうやら、日本人を英米の奴隷にしてこき使うことが政府の目的のようですね。
英語といえばこちらも参考に↓
『言語帝国主義』 ロバート・フィリプソン (平田雅博 ほか 訳)
http://ameblo.jp/claemonstar/entry-11883015124.html
『まともな日本再生会議』・その2
http://ameblo.jp/claemonstar/entry-11798256022.html
【施 光恒】「オール・イングリッシュ」の愚
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/05/02/se-37/
【施 光恒】時代は「スーパーグローバル」?
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/05/16/se-38/
英語化は愚民化 特設サイト
http://shinsho.shueisha.co.jp/se/
(私のコメント)
施 光恒先生の新著『英語化は愚民化』(集英社新書)でも次の様に言っている。
「言語は単なるツールではない。言語が我々のものの見方や感受性を形作っている。日本の良さや強みも言語、つまり日本語の充実によるところが少なくない。現在の日本語は先人の無数の営みによって作られてきた。我々は、英語化に踊らされ、先人の努力を、将来の日本人を、そして自分たち自身を裏切ってはならないのだ。」(本書、246頁)
言語というのは文化の基礎だから大切にすべきだ。
尊皇攘夷の中には日本語で表される日本の文化を大切にすべき、という考えも入っている。
日本の文化を守るためには英語を排除するのでなく、英語に由る文化を研究し良い物は取り入れて日本文化を補強することが大事だ。そのための道具として英語が必要なので今の日本のように英米人になるために英語を勉強するようなことは絶対にやめないと亡国奴隷化に繋がる。
所詮どうあがいても日本人は日本人だ。
(私のコメント終)