1510-20-804-10/25メルマガブログ転送ドラえもん独裁
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くらえもんの気ままに独り言
(見出し)
【くらえもん的ドラえもん解説】
(引用開始)
(前略)
この話は1977年の「小学四年生」6月号に掲載されておりました。
それでは、以下、ネタバレ注意!!!
冒頭、野球の試合で18対2で負けたことについてジャイアンに責められるのび太。
(ジャイアンによれば、失点のうち15点はのび太のせいで、のび太のへまがなければあと5点取れたと。いくらなんでも、そんなわけねぇよヽ(`Д´)ノ)
そして、合計20点分の責任としてバットで20発殴ろうとするジャイアン。
(最低なやつだな…。相変わらずですけど。)
たんこぶだらけになり泣きながら帰宅するのび太。
(傷害事件です。)
ドラえもんはそんなのび太に練習しろと言います。
(そりゃそうですけど…冷たいなぁ。)
しかし、のび太はジャイアンさえいなければとぼやきます。
(諸悪の根源はジャイアンであると考えているようです。)
そこでドラえもんが出したのが「どくさいスイッチ」。このスイッチを押すと対象者の存在を消すことができるとのこと。
(デ○ノートみたいですね(^_^;))
さっそくドラえもんが飛んできた虫を消滅させます。
(跡形もなく消えます。)
ドラえもん「な、かんたんだろ。じゃまものは消してしまえ。住み心地のいい世界にしようじゃないか。」
(悪の道へ誘いますねぇ(^_^;))
しかし、人を消すことに慎重になるのび太。
(一応、事の重大さは認識している様子。)
それなのに、外出したと同時にジャイアンの襲撃を受け、とっさにジャイアンを消滅させるのび太。
(あ……Σ(゚д゚;)。ま…まぁ、正当防衛ということで…(^_^;))
ジャイアンを消滅させた罪の意識にさいなまれるのび太。
(良心の呵責です。)
しかし、しずかちゃんも先生もジャイアンの母ちゃんもジャイアンのことなど知らないと言います。
(デス○ートと違って、殺すのではなく初めからいなかったことになるようです。)
その時、スネ夫の襲撃を受けるのび太。
(えっ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ)
どうやら、ジャイアンのいない世界ではスネ夫が凶暴になっているようです。
(ジャイアンの役割をスネ夫が引き受けているというわけですね。)
そして、スネ夫も消すのび太。
(意外に短気ですね(^_^;))
またしても罪の意識にさいなまれるのび太。
のび太「ぼ、ぼくが悪いんじゃないぞ。」
(顔は真っ青です。)
でも、今度は別のチームメイトが殴りにやってきます。
(こりゃ、きりがないですね。)
さらには帰宅するなりママに宿題しろと叱られます。
のび太「おねがいだからぼくをおこらせないで。」
(スイッチを押したい衝動と必死に戦っております。)
ドラえもんにジャイアンとスネ夫の復活を頼むのび太ですが、無理だと。
(いくらでも戻す方法はあるだろうがよ…ドラえもんさんよぉ。)
神経をすり減らしたのび太は部屋で昼寝をします。
(衝動的に押してしまいますからね(;^_^A。)
しかし、夢の中でもみんなから笑われたり叱られるのび太。
(哀れ…。)
ついには寝言でこう叫びます。
のび太「だれもかれも消えちまえ。」
(心の叫びですね。)
そして、運悪くスイッチにあたるのび太の手。
(あ…)
全人類が消滅してしまいました。
(世界で人類はのび太一人になってしまったというわけです。)
パニックに陥るのび太。
(取り返しのつかないことをやってくれましたね。)
しかし、気を取り直して孤独を楽しむことにしたのび太。
のび太「ぼくはどくさい者だ、ばんざい!」
(人口1人で独裁を威張ってもしょうがないんですけどね。)
お店から食料やおもちゃを持ってきて一人で遊ぶのび太。
(つまらなさそうですね…。)
さらには停電。
(電力会社の人も消滅してるでしょうからね。)
ひとりでは生きていけないことを悟るのび太の前になんとドラえもんが登場。
(お前はなぜ消滅していない!?)
ドラえもん曰く、この道具は独裁者をこらしめるための発明だと。
(製作者は最後の一人になるまで独裁者は他人を消し続ける事を読んでいたのでしょうか。)
ドラえもん「もとへもどそう。」
(戻せるんかいっ!!ヽ(`Д´)ノ)
のび太は野球の練習をすることにしたところで終了です。
(のび太も一つ成長しましたね。)
気に入らない奴を消したところで別の誰かがその役割を引き受けるので意味がない。実はこのことは心理学的には正しいようです。
殺人の衝動なんかは人間誰しも持っているのですが、殺人犯が他にいることで自分の衝動が抑えられているのです。デスノ○トを使って犯罪者のいない世界を創ったところで、別の人間が犯罪者になるからキリがないってわけですね。
クズどもは滅ぼしてしまえ?
http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12005135802.html
○○さえいなくなればいい。○○さえ消えればいい。○○さえ駆逐すればいい。なんて考え方はこの作品においてはこらしめられる対象ってことです。
上でも述べましたが、おそらくこの道具を使用してしまった人は最後の一人になるまで他人を消し続けずにはいられなくなるのでしょうね。気に入らないやつが次から次へと現れるわけですからね。
ただ、しっくりこないのが、ドラえもんが消えていなかったこと…。
きっと、元に戻ったあとの世界からタイムマシンでやってきて、スイッチを解除したのかも??(この説だと深く考えると気持ち悪くなるパターンになりますが。)
あとは…ロボットは消せないとか?
うーん…独裁者をこらしめるための道具というからには何かしらリカバーするための方法があるのでしょうけどね…(^_^;)
(後略)
(引用終了)
(私のコメント)
生きていると、「こんな奴は居なくなってしまえ」と思うことは多々あるが、その結果はどうなるのか、上記の漫画はそれがテーマだ。
漫画にしてはかなり重い哲学的とも言えるテーマだ。
嫌な奴が居なくなるとどうなるか。
必ず変わりの奴が出て来てキリが無くなり、最後には自分一人になってしまう。
それなら、自分に都合の良い人間なんて居ないのだ、と割りきってしまえば気が楽だ。
その中で少しでもより良い人生にしたいなら、そういう人間でも何とか折り合いをつけていくしか無い。
前回のテーマだった「御恩と感謝」なんかもその折り合いの仕方に当たるだろう。
また、全く次元が違うが、ヤクザの「脅しと暴力」もその折り合いの付け方かも知れない。
ジャイアンは気に入らない奴はバットで殴る。
だが、彼のその行為は、お話の最後でのび太は野球の練習を始めたのだから、野球チームを強くするという目的は達成している。
のび太はジャイアンの暴力に屈したわけではなく、野球チームにいるからには練習をしないといけないのだ、とわかったのだ。
多少は暴力を避けるためでもあるだろうが、例えのび太がジャイアンより強かったとしてもやはり練習は必要で、やるだろう。
結局問題の本質を捉えてお互いに良くなるような道を模索するしか無い。
そして、大切なことは、相手を変えようとするのは不可能で、自分が変わるしか無い、ということだ。
(私のコメント終)