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Common Sense: 『カエルの楽園』
~ 子供たちを「9条教」感染から守るワクチン

 この寓話小説を読んだ子供たちは「憲法9条が平和を守ってくれる」という「9条教」に対する免疫ができるだろう。

(私のコメント)


百田尚樹著「カエルの楽園」は本屋の立ち読みで読んだ。
最後の部分は大変悲惨な結末になっている。
平和だのなんだの言っていたやつが皆敵の奴隷頭になって生き延び、庶民は虐殺されたり略奪されたりする。
最後はかわいい愛人だったカエルがなぶりものにされて面白半分に殺される。
そして、殺されながら平和教に順じて殺されるのだから幸せだ、というのがラストシーンだ。


話は飛ぶが、三島由紀夫はこのカエルの平和社会に突撃して砕け散った。
我々世代はアメリカに守ってもらう去勢された家畜の群れだからそういう卑怯でくだらない社会に特攻隊のように命をぶつけて死んでいった。
彼は石原新太郎のように国会議員や都知事になって自分の思想信条をこの社会で実現させようとする別の生き方も選択肢にあった。
しかしそういう今の社会に迎合し、従うような生き方を彼は選択しなかった。
たとえ笑われようとどうしようと日本と偽称する家畜のような下らぬ社会にぶつかって敗北することを選んだ。
遅れてきた特攻隊だ。
彼は靖国神社大東亜戦争の戦死者とともにまつられるべきだろう。
我々の次の世代の人々は三島由紀夫と我々の社会とを客観的に比べるだろうから当然三島の気持ちがわかり、彼の方を称賛するだろう。
ただし、我々の戦後の社会はそれなりに努力した結果だから一つの側面だけで判断できない。
曲がりなりにも平和と繁栄を維持してきたのだから評価すべき点も多々ある。
だが、時代がもうそれだけでは済まなくなってきた、ということなのだろう。

一般に強いものと戦わざるを得なくなった時、負けてもいいから立ち向かうか、奴隷になって卑屈に生きるか、選択しなければならない。
この場合相手にもよるから状況によって一概に言えない。
薩摩藩徳川幕府から木曽三川改修を命じられた時、城を枕に討ち死にか、命令を受けるか激論した。
しかし、最終的に河川改修によって農民が助かるならやるべし、という結論で幕府の命令に従った。
このように時と場合で選択肢は複雑だが、最悪の場合は立ち向かう、ということを覚悟しておくこと、という時代がきたようだ。
日本を取り巻く国際情勢はだんだん厳しさを増している。
そろそろこういう究極の選択を考えておく時代になってきたようだ。
ただ、世界の歴史を見ると、本当はそれが当たり前の世界であって、戦後の日本が異常な世界だったのだ、ともいえる。
近代でも明治維新前夜や日米戦争前夜のような時代なで、ずっと国際的緊張の中にあった。
時代が群雄割拠の戦国時代になろうとしている、といえばちょっと大げさかもしれないが、流れとしてはそんなものだろう。
こういう本が出てくるのはそういう流れを示している、といえるのではないか。

 

(私のコメント終)


(引用開始)


■1.「どうしてこの国はこんなに平和なんだ」

「どうしてこの国はこんなに平和なんだ」と、カエルのソクラテスは聞いた。彼とロベルトは危険な旅の途中で多くの仲間を失いながらも、ようやく崖の上にあるナパージュ王国に辿り着いた。

 ここの住民は、昼間でも葉っぱの上に寝転んだり、水面に気持ちよさそうに浮かんだりしている。お祭り広場では、一日中、歌や踊りや芝居に興じている。

「それは、ぼくらが平和を愛するカエルだからだと思います」とハインツは答えた。「平和を愛するって、それだけで、敵がこなくなるのか?」と、ロベルトが訊ねると、ハインツは「ナパージュには『三戒』があるのを知らないのですか」と、説明を始めた。

「三戒」とは「カエルを信じろ」「カエルと争うな」「争うための力を持つな」の3つの戒めで、ナパージュの遠い祖先が作って以来、住民はずっと守り続けてきた、という。

「カエルと争うな、と言っても、もし襲われたらどうするんだ」とロベルトが口を挟むと、ハインツは「襲われるなんてことはありません。三戒が誕生してから、この国は一度も他のカエルたちに襲われたことがないんです。これは三戒のお蔭以外のなにものでもありません」

「争うための力を持つな」の戒めから、ナパージュのカエルは、生まれながら持っている毒腺を子どもの頃に潰してしまう、という。ソクラテスが驚くと、ハインツは残念そうに「毒なんか持ってるから争いが起こるのに」と溜め息をついた。そして、胸を張って言った。「もし、すべてのカエルたちが僕らの三戒を守れば、世界は永久に平和になるでしょう」


■2.描かれた9条教信者たちの正体

 百田尚樹氏の最新作『カエルの楽園』の一場面である。2月26日の発売後、まだ一ヶ月も経っていないのにアマゾンでは百件以上ものカスタマーレビューが寄せられ、5つ星評価で4.4、SF・ホラー・ファンタジー部門でトップという高評価である。

 この寓話小説が何をテーマにしているかは、上記の一節だけでも明らかだろう。小学生にもスラスラ読めるおとぎ話で、「憲法9条さえ守っていれば平和が保てる」という「9条教」の正体を鮮やかに描き出している。

 左翼マスコミではこの本は黙殺されており、百田氏のサイン会では爆破予告の電話まであったというが、9条教信者たちが、この小説で自分たちの正体がバレてしまうことに相当な危機感を持っているのだろう。

『カエルの楽園』では、9条教信者たちの正体がまざまざと描かれている。実際のストーリーは本を読んで貰うこととして、ここでは百田氏がカエルに託して描いた9条教信者たちを紹介しよう。


■3.「嘘つきだ!とんでもない野郎だ!」

 ソクラテスとロベルトがお祭り広場に行くと、大勢のツチガエルが集まっており、その中央にひときわ派手な色をしたツチガエルが立っていた。彼は「若い旅人さん、ようこそナパージュの王国へ」と歓迎してくれた。祭りを取り仕切っているマイクだった。

「ところで、若い旅人さん、あなたたちは、なぜ生まれ故郷を出て旅をしているのですか」とマイクに聞かれて、ソクラテスは答えた。「生まれた土地にダルマガエルがやってきて、仲間たちが食べられたからです」

 マイクの笑顔が消えた。「申し訳ないが、そんな話は信じられません。理由もなしにカエルがカエルを食べるなどということはありえません。ダルマガエルがアマガエルを襲ったというのが本当なら、それはあなたたちがダルマガエルを怒らせるようなことをしたからではないのですか」

「みんなもそう思うでしょう」とマイクが周囲のカエルたちを見渡して言うと、カエルたちは皆、「そうだ、そうだ」「こいつは嘘をついているんだ!」「嘘つきだ!とんでもない野郎だ!」

 優しかったツチガエルたちが、一斉に罵倒し始めたので、ソクラテスは動揺した。「自分たちだけの特殊な状況だったのかもしれません」と謝ると、マイクは「多分そうでしょう」と満足そうに言った。

「この世界は平和にできています。平和が壊れるのは、平和を望まない心があるからです。ダルマガエルとアマガエルとの争いも、ダルマガエルだけが悪いのではありません。あなたたちにも非はあったはずです。この国で是非それを学んでいってもらいたいと思います」

 それからマイクは集まったカエルたちの方に向かって、「みんなもソクラテスたちを温かく迎え入れてやってほしい。カエルの友はカエルです」 カエルたちは歓声を上げて、「カエルの友はカエルだ!」と唱和した。


■4.「それにわしらには関係ないことだ」

 崖の下の南側を見下ろすと、巨大な沼が広がっていた。沼の水はどす黒く汚れ、臭いが崖の上まで漂ってきた。近くにいた老ツチガエルが「あれはウシガエルの沼だよ。何百匹というウシガエルが棲んでいる」と教えてくれた。ウシガエルはあらゆるカエルを呑み込む巨大で凶悪なカエルだ。

「下の沼にはウシガエルしかいないのですか」とソクラテスが不安そうに聞くと、「他のカエルたちもたくさんおるよ。彼らは毎日、ウシガエルたちに食べられておるよ。風のない日は、ときどき彼らの悲鳴がここまで聞こえてくる」

 ソクラテスはぞっとした。「助けてやろうとは思わないんですか?」「助ける? どうやって? それにわしらには関係ないことだ。余計なことをしてウシガエルを怒らせたりしたら、いいことはなにもない。ナパージュのカエルは、他のカエルたちの騒動には関わらないのだ」

「あそこにウシガエルがいる」と、ロベルトが崖の中腹にへばりついている一匹のウシガエルを見つけた。「心配はいらん。あいつらはどうせ途中までしか上がってこない」

「どうして途中までしか上がってこないのですか?」とソクラテスが聞くと、「三戒があるからだ」 年老いたツチガエルは、何度同じ事を言わせるのだというようなうんざりした顔で、どこかへ跳んでいってしまった。


■5.「謝るべきだ!」

 ソクラテスとロベルトは、この国一番の物知りが、毎日、朝と夜に、ハスの沼地で皆を集めていろいろな事を教えているという噂を聞いて、やってきた。浅い沼の周辺には多くのツチガエルが集まっていた。一番大きなハスの葉に、一匹のでっぷりと太ったツチガエルが飛び乗った。それがデイブレイクだった。彼は話し始めた。

__________
 この国はますます悪くなっていきます。食べ物はどんどん少なくなり、我々の生活はさらに苦しくなっています。世界でも下から数えた方がいいくらいのひどさです。

 いったいなぜ、こんなひどい国になってしまったのでしょうか。それはわたしたちが急速に謝りの心を失ったからに他なりません。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ソクラテスは驚いた。旅で多くの国を見てきて、この国の暮らしが安全で豊かだと思っていたからだ。しかし周囲のカエルは一斉に「そうだ、そうだ、その通り」と叫び、拍手を送った。

__________
 近頃、若いカエルたちが謝りの心を失いつつあります。噂では、もう謝る必要はないと言い出すものまで出てきているといいます。わたしたちが謝りの心を失いつつあることによって、ナバージュを取り巻く近隣の国のカエルたちが怒っています。わたしたちはどうすべきだと思われますか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「謝るべきだ!」という声が一斉にあがった。デイブレイクは満足そうにうなづくと「その通りです」と甲高い声をあげた。デイブレイクの声にあわせて、カエルたちの「謝りソング」の合唱が始まった。

__________
我々は、生まれながらに罪深きカエル
すべての罪は、我らにあり
さあ、今こそみんなで謝ろう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 合唱が終わって、カエルたちが解散すると、ソクラテスはデイブレイクに近づいて、話を聞いた。デイブレイクによると、ナパージュのカエルは残虐で、かつては周辺のカエルの国を奪い、大勢のカエルを虐殺したという。

__________
 ナパージュのカエルたちを放っておくと、また周辺のカエルたちに争いをしかけるようになります。ですから、わたくしが毎日こうして集会で、みんなの考えが正しい方向に行くように指導しているのです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ナパージュのカエルたちの残虐性を抑えるために、「三戒」があり、「謝りソング」があるという。

 デイブレイクと別れると、ロベルトが「立派なカエルだね」と感心したように言ったが、ソクラテスはすぐには同意できなかった。様々な国を見てきたソクラテスには、ナパージュが「世界でも下から数えた方がいいくらいの国」という言葉がどうしても真実とは思えなかったからだ。


■6.「自分たちのことは自分たちで守ってほしい」

「この国の平和は三戒ではなく、スチームボート様のおかげだ」と一匹のカエルが秘かに漏らした話を聞いて、二人は東の岩山の頂上に住んでいるというスチームボートに会いにいった。

 頂上の古い松に巨大なワシが止まっていて、それがスチームボートだった。恐る恐る話しかけたソクラテスに、スチームボートは語り出した。

 昔、スチームボートがここにやってきた時、この国のカエルたちは追い出そうと抵抗したが、スチームボートに何百匹も虐殺された。カエルたちはスチームボートに謝り、この場所を提供した。今ではカエルたちがいろいろと便宜を図ってくれるので、スチームボートもカエルたちを守ってやっているという。

 ソクラテスは思った。こんなに恐ろしいワシがいるなら、誰もこの崖の上にやってはこないでしょう。ナパージュの平和は「三戒」のお蔭などではなかったのだ。

 しかし、スチームボートはこうも言った。「わしももう年老いた。そろそろツチガエルたちも、自分たちのことは自分たちで守ってほしいと思っている」

 スチームボートが守ってくれなくなったら、ナパージュ王国はどうなるのだろうか。「三戒」だけで本当に平和を守れるのだろうか?


■7.「ぼくらはこの国では誰にも理解されない嫌われ者さ」

 スチームボートと同様に、ナパージュを守っているツチガエルの3人兄弟がいると聞いて、ソクラテスとロベルトは会いにいった。スチームボートのいる東の岩山のふもとにいるという。そこに行くと逞しい三匹のツチガエルが身体を鍛えていた。

 長男がハンニバル、弟たちがワグレラとゴヤスレイと言った。彼らは危険なウシガエルを絶えず見張っているという。それは彼らの亡き父親から「ウシガエルにこの国が襲われるようなことになったら、お前たちは命を懸けて戦え」と命じられたからだという。

 三戒は「カエルを信じろ」「カエルと争うな」「争うための力を持つな」と命じているが、ハンニバルは「仲間が殺されるときには戦うよ」と言う。そして三戒を破ったことで、「そのときは多分---ぼくらは縛り首になる」。

「吊されるのがわかっていても、戦うのですか」と聞くと、「それが父の教えだからね。ぼくらはこの国では誰にも理解されない嫌われ者さ」とハンニバルは寂しげに微笑んだ。


■8. 「9条教」への免疫

 それからしばらくして、一匹のウシガエルが南の崖を登ってきたという事件があった。ハンニバル兄弟がすぐにやってきて睨みを効かせると、ウシガエルくるりと背を向けて、崖のふちから降りていった。

 それを見ていたデイブレークは「これが三戒の力です!」と大声で叫んだ。三戒があれば、ウシガエルも手出しができない。今後、ウシガエルが崖を登ってくることはありません、と断言した。

 そして、その夜のハスの沼の集会で、デイブレイクは、ハンニバル兄弟の危険性を訴えた。

__________
 彼らはウシガエルを挑発したのです。そのせいで、もう少しで、ウシガエルと争いになったかもしれません。そうなれば大きな戦いになった可能性があります。最悪の結果、何の罪もない我々がハンニバルのせいで命を失ったかもしれないのです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ここから物語は恐ろしい結末に向けて急展開していくのだが、それは『カエルの楽園』で読んでいただきたい。

 これを詠めば、子供たちも「9条教」がどんな恐ろしい未来をもたらすかが分かり、いくら日教組や左翼マスコミが「9条教」を教え込んでも、感染しなくなるだろう。そうした「免疫」を持った子どもが一人でも増えれば、それだけ恐ろしい未来が現実に彼らに降りかかってくる危険が減るのである。
(文責:伊勢雅臣)

(引用終了)