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中身が濃くて面白いメルマガブログ紹介

(見出し)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/
新世紀のビッグブラザー
三橋貴明

(私のコメント)
1610-5-1056-10/6メルマガブログ転送英国首相新方針世界変化
で紹介した話の続きです。
「英首相「労働者に寄り添う新保守党に」、特権階級寄りから決別」という記事のさらに細かい解説になっている。
前回の話の要約は次の通り。
1.この英国メイ首相の演説は時代の変化をはっきりと示すものだ。
2.国家とは民主主義を基本とし、国民を豊かに幸せにする、というのが目的だから演説は原点に戻った、ということだ。
3.歴史がどう変わったか、というと新自由主義グローバリズム資本資本主義からナショナル、ローカリズムに動いたのだ。
4.この変化は、17世紀からの初期資本主義→社会主義勃興→共産主義新自由主義と続く歴史の流れに続くものだ。
5.共産主義は「平等だと幸せになる」という信仰で、新自由主義は「自由だと幸せになる」という信仰だ。
いずれも、一部の特権階級だけが幸せになり、大部分の庶民は不幸に苦しんだ。
新自由主義共産主義を批判して生まれたが、結局どちらも同じようなものだった。
6.新自由主義共産主義も学者、官僚、マスゴミなどの知識人が推進したものだ。
彼らは今も世界を支配してエリートたる自分たちの地位を死守しようとするから、メイ首相の方針は全力を挙げて阻止されるだろう。
その兆候は上記のロイター通信の記事の最後に「財政均衡主義は維持する」と特に断りを入れていることに表れている。
7.ロイター通信の記事はメイ首相演説を次の通り要約する。
「われわれには英国を一つにし、中道に根付き結束した新しい英国にするという大胆な計画がある」
「労働者のための党」という最大野党・労働党の看板を今こそ保守党が奪うときだ」
「超低金利量的緩和策による金融政策は、金融危機後に必要な応急処置を提供したが、悪い副作用があったことも認識すべきだ」
「資産を持つ者はさらに裕福に、持たざる者は苦しんだ。住宅ローンを抱える者は債務コストが下がり、預金者はより貧しくなった」
「変化が必要であり、われわれはこれを実行する」
8.三橋貴明ブログでは、
「ゲスト講師の柴山先生から「世界の歴史は(なぜか)イギリスから動く」と教えて頂き、」
そのイギリスが、今、世界に先駆けてグローバリズムに背を向けようとしています。
ちなみに、柴山先生によると、この種の歴史的な動きがあったとき、最も「遅れた動き」になるのが、我が国とのことです。


(私のコメント終)
(引用開始)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/
新世紀のビッグブラザー
三橋貴明

英国を一つに

(前略)
イギリスの新首相テリーザ・メイの保守党大会の閉幕演説において、
「英国を一つに」
 と、訴えました。

「われわれには英国を一つにし、中道に根付き結束した新しい英国にするという大胆な計画がある」

 メイ首相は今後の保守党について、「特権階級」に立ち向かうことを恐れず、常に労働者階級の利益に基づき行動する党に生まれ変わると演説したのです。まるで、労働党のようですが、メイ首相はずばり「労働者のための党の看板を、保守党が奪うべき」と発言しました。

 う~ん、凄い。というか、まとも。
 メイ首相は演説において、イギリスに「公平性」を復活させ、富について「今までよりも広く配分」すると明言。元々は、EU残留派だったメイ首相ですが、6月の国民投票の結果について、
「国を決定的に変更する一世一代のチャンス」
 であったと、評価。

 イギリス国民の多数派がEU離脱を選択したのは、同国の政策や法律の決定の際に、「イギリス国民」が決定権を持ちたがっている(当たり前ですが)。さらには、何十年とかけて完成してしまった国内の深い分断、いわゆる「ツーネーション(二つの国家)」についても問題視し、イギリスの労働者が「特権階級」にあまりにも無視されてしまったと批判しました。

 文脈から判断するに、サッチャリズム以降のツーネーション化の批判であり、「特権階級」とはグローバリストを意味しているのでしょう。

金融危機の後に最大の犠牲を払ったのは、富裕層ではなく、一般の労働者階級世帯だった」

「家計の支払いが一気に増えたのに、仕事を失ったり、就労時間を減らされたり、給料が下がったりした人なら、あるいは、これを認めたくない人が大勢いるのは知っているけれども、低技能移民のせいで職を失ったり給料が下がったりした人なら、世の中はまったく不公平だと思うはずです。他人のせいで自分の夢が犠牲になったと、そういう感じがするでしょう」
 
 まさか、イギリスの首相が↑この種の反グローバリズム的、反自己責任的な演説をする日が来るとは思いませんでした。何しろ、現在のグローバリズムを始めたのは、イギリスです。

 柴山先生の仰る通り、本当に歴史は「イギリスから動く」のかも知れません。

 さらに、メイ首相はイギリスにおいて「政界・メディア」と「一般市民」が分散されていると指摘し、メディアが、
「市民の愛国心は不快だと言い、移民問題を心配するのは視野が狭い、犯罪についての考えはリベラルでないし、職を守りたいと思う気持ちは不都合だと、市民をみている。1700万人以上もの人が欧州連合から出たいと投票した事実に、ひどく混乱してまったく受け入れられずにいる」
 と、今回のイギリスEU離脱騒動の「根幹」を、ずばり語ってしまいました。

 とにもかくにも、イギリスの国民投票に関する報道は「偏見」に満ち満ちており、離脱派について「短絡的」「バカ」「ちょっと、頭が弱い労働者階級」など、滅茶苦茶な報道がされていました。国民投票離脱派が勝った後も、「イギリスは間違った選択をした」「離脱派まで後悔している」「感情が知性に勝った」などなど、離脱派総批判という感じだったわけですが、そりゃまあ、グローバリストの視点からすれば、そう見えるのかも知れません。

 とはいえ、イギリスの国民が「民主主義」により、国家主権を取り戻すべきだという判断を下したのは、間違いない事実なのです。常日頃、民主主義、民主主義と言っているメディアは、むしろイギリス国民の選択を褒めたたえるべきではないですか?

興味深いことに、7月にメイ首相に解任されてしまったマイケル・ゴーブ前司法相は、首相演説を称賛し、
「経済活動の支援において政府の役割は不可欠だ。政府はインフラを提供し、市場がすべての人にとって機能するようにしなくてはならない。富の生成には市場が必要だが、不平等と、富を手にする資格のない富裕層のぜいたくのせいで、市場への応援が損なわれている」
 と、ツイートしています。

 メイ首相やゴーブ前司法相の発言を読むと、世界的な「反グローバリズム」の潮流において、イギリスの政治家たちが「正しく道を見ている」ように思えてならないのです。アメリカのバーニー・ブームや、(発言は色々と問題がありますが)ドナルド・トランプ現象も、根っこは同じです。

 いずれにせよ、メイ首相は今回の演説で、「英国を一つに」と訴えました。今後の世界の歴史がどのように変遷するかは分かりませんが、わたくしはグローバリズムの否定、というよりも「行き過ぎたグローバリズムの是正」が、例によりイギリスから始まったと信じたいですし、信じるつもりなのでございます。

 

(引用終了)