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1704-9-1222-4/10メルマガブログ転送フランス大統領選挙

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新自由主義反グローバリズムコテヤン基地
(私のコメント)

フランス大統領選挙は4月23日から始まるが、世界史的に見てこの選挙は重要だ。
歴史の転換になるかどうか、アメリカの大統領選挙、イギリスの離脱、という歴史変化が続くかどうか、見ものだ。
フランスの歴史は、フランス革命以降が分かりやすいが、簡単に書くと次のような経緯だ。
ローマ時代→、ガリア地方と呼ばれローマ帝国の属州。
4世紀→フランク王国カール大帝が領土を広げ、西ヨーロッパの支配者となった。
9世紀→フランク王国が分裂し、西フランクが現在のフランスの原型になった。
10世紀→フランスという国名になり、カペー朝が成立したが各豪族の割拠の状態で王権は弱かった。
11世紀→十字軍時代で商業が発達、封建領主は没落、王権が強化され、ローマ教皇とも争って優位に立った。
14世紀→百年戦争と言われるイギリスとの戦い。(ジャンヌダルク)封建領主は没落し、農民反乱が相次ぎ社会不安広がる。
15世紀→百年戦争が終わって、絶対王政と言われるまで王権が拡大した。
16世紀→宗教改革波及、ユグノーと言われる新教徒との深刻な宗教戦争(サンバルテルミーの虐殺)、内乱終結(ナント王令)
17世紀→絶対王政が内乱終結で強化され、中央集権、官僚制、税制、軍政が整備された。
18世紀→ルイ14世絶対王政の全盛期。世界に植民地を経営、戦争を有利に展開したが戦争で疲弊し絶対王政に陰りが起き、フランス革命となる。
19世紀→フランス革命以降はナポレオンの登場、その後短期の共和政と長期の帝政を繰り返し、最後は共和制で現在に至る。

以上フランスの歴史の流れを最低限で覚えるなら、次の3つだろう。
百年戦争ジャンヌダルク
宗教戦争(サンバルテルミー)
フランス革命(ナポレオン)

フランスの歴史はフランス革命を覗いて、あまりなじみがないが、世界史的に見ると非常に影響が大きい。
というのは、フランスは軍事的に強くなるために「国民国家」というものを世界で最初に作り出したからだ。
いわゆる軍国主義で国家を作る、そのために中央集権と軍事組織、それを支える税制、さらに税の元になる商工業の国家的関与などの政策を行っている。
つまり、現在の世界の国家というものの原型を作ったのが、フランスなのだ。
世界の歴史を先導した実績がある国だから、現在でもその動きは注目しておく必要がある。


(私のコメント終)

 

(引用開始)

(見出し)
フランス大統領選はルペンだけじゃない、マクロン候補

4月23日と5月7日の投票

フランス大統領線がいよいよ佳境に入っているようです。フランス大統領選で旋風を巻き起こしているのは国民戦線のルペン候補であり、彼だけが日本では注目されがちです。
メディアでは極右と紹介され、まるで移民排斥を訴えているかのように言われますが、実際は移民の制限を訴えているだけのようです。
これに対してマクロン候補は立候補以来「右でも左でもない」と訴えているのだそうです。

ん?おかしいな。フランス革命以降の議会で保守陣営が右側、革新陣営が左側に座っていたから「右翼」「左翼」という言葉ができたフランスで「右でも左でもない」とは結構衝撃的です。
しかもルペンが支持率3割で1位を行く中で、マクロンは2位なのだそうで「フランスにおける地殻変動」なのかもしれません。
フランスの右派、左派の定義

フランスの右派、左派の定義なんですが、要点だけ見ていきます。
右派については宗教的価値観を大切にするという点は変わらないものの、経済活動については大きな政府を目指すゴーリスト(大きな政府と中央集権的な主張)と、非ゴーリスト(グローバリズムと経済活動の自由を重視する主張)に分かれているようです。
ゴーリストが国民戦線

また左派については日本とはちょっと違いまして、ソーシャル(社会)を重視する、というのが左派の伝統的なアイディンティティであったはずなのですが、最近はどうも左派もグローバリズムに対して迎合的になっているようです。
この点はEUの結成という歴史的事情があり、アカデミズム的にはともかくとして、左派政党もグローバリズムに迎合したというのは、当時「偏狭なナショナリズムにおさらば」という空気があったためでしょう。
この図が凄く分かりやすい


ニュースを見ながら探していたのですけれども、フランスは伝統的に右左で政治を語られることが多いわけですが、ルペン、マクロンともに「左右に踏み込んでいる」とわかります。
とするならば・・・これはどういった対決なのか?といいますと、いくつかの言葉が浮かんできます。
ポピュリズムvsエリート主義」
「上vs下」
「99%vs1%」

しかしここでEUの事情も少し考えてみましょう。
EUが作られる経緯は色々と説明されます。例えば欧州の第二次世界大戦後の弱体化とプレゼンスの低下、もしくはグローバリズムな社会実験等々。
しかし間違いなくEUは世界一グローバル化の進んだ地域であり、今や瓦解の危機にさらされているのは明白です。
その原因は何か?しばしば三橋氏や中野氏等々が語ることですが、経済の統合を果たしたのに、政治的統合が出来なかった、容易ではなかったというところに原因があるのでしょう。

また地政学的に伝統的に不安定な中東が近いというのも、見逃せません。EU内では国家同士の格差が拡大し、その国家の中ではEUに金融政策、財政政策を実質的に握られているので国民に手を差し伸べられない。
その上に中東が不安定化したために、移民、難民が押し寄せる。これで「安定的な社会であること」が出来たら奇跡です。
マクロンの接戦は何を意味するか?

上述したような理由で「具体的な生活の危機」と「グローバル化疲れ」に直面しているフランスですが、フランスは民主主義発祥の地でもあります。もっともフランス革命それ自体は、けっこう残酷なものであり、ポピュリズムから恐怖政治へという端的な例でもあるのですが(汗)

つまりいまフランスの国民が直面しているのは「(民主主義の)思想的な伝統」と「実際の生活実感」の板挟みなのかもしれません。
ルペン旋風は決して「思想的に体系立てられた、反グローバリズム」ではなく「人々の生活実感としての不安と不満」に源を発しており、逆にマクロンは「フランスの伝統的な民主主義思想」に立脚していると解釈できるんじゃないでしょうか?

もっとも私の立場としてはルペン側なのですが(笑)
ここで言いたいのは「どっちが良いか?悪いか?」ではなく、経済リベラル(経済自由主義新自由主義)と民主主義的なリベラル(自由主義・人権・平和・博愛等々)の思想的親和性が高く、これに代替する経済主義、経済思想が「今のところ多くの人に発見されていない」というところです。
※もっとも新自由主義を突き詰めていくと、ダニ・ロドリックが論じたように、民主主義か国家主権の何れかを捨てなければならないのですけれども。
だからこそ国民戦線とルペンは「ポピュリズム的にならざるを得ない」という面もあるんじゃないか?と思います。
見通し

一応簡単にフランス大統領線の見通しで報じられていることを書いておきます。
4月23日の投票ではルペンが勝利するものの、2位(マクロン、既存のグローバリスト)と3位(メラション、左派で大きな政府)が集結してマクロンあたりになるのではないか?という評価が一般的なようです。
しかしアメリカの大統領選を見ていると、一般的な見通しにならない可能性も十二分にあると私は感じます。
だってこれ、ルペンがトランプ、マクロンがヒラリー、メラションがサンダースという「まったく同じ構図」なんですもの。選挙制度は違うんでしょうけれども。

もしルペンが当選することになれば、公約に「EUの離脱」を掲げておりますので、イギリスに続きフランスというリーダー国家が抜けるかもしれないという事態になります。
どうなる?世界。


(引用終了)