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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成29年(2017)4月12日(水曜日)
        通算第5265号    

中国、北朝鮮の石炭バージ船を追い返し始めた
   南浦港に石炭の滞貨200万トン、中国の貿易会社が悲鳴

http://kotobukibune.at.webry.info/201704/article_12.html
日比野庵本舗

ビビる北朝鮮
(私のコメント)

北の金さんは20代で頑張っているが、うまく逃げ切れるかどうか分からない。
こういう3代目的な立場で若くしてリーダーになっても上手くいかない。
戦国時代の武田勝頼第一次世界大戦のドイツのウィルヘルム2世など失敗した人が多い。
下記のブログにあるように、「今までは北からの先制攻撃もある」と言っていたが、ここにきて「やられたらやる」とニュアンスを変えてきた。
シナ、又はロシアが仲介できれば上策だろうが、メンツもあるから難しい。
空母カールビンソンが朝鮮近海に到着するのが4月25日頃だから、この日以降韓国大統領選挙の5月9日までが攻撃可能性が高いという。

(私のコメント終)

 

(引用開始)
中国が国連決議に基づき、北朝鮮からの石炭輸入を禁止すると発表したのは2月26日だった。
すでに出航していた分は陸揚げされたが、およそ60万トンが中国側の複数の埠頭で滞貨した。米中首脳会談直後の4月7日から、中国は北朝鮮の石炭船を南浦にUターンを命じた。

 アジアタイムズ(4月11日)に拠れば、海上で立ち往生している北朝鮮の石炭バージ船が夥しく、およそ200万トン分あるとされる。また遼寧省丹東への旅行者の目撃談として、鉄道およびトラックの貨物輸送で鴨緑江を渡っている輸送量が従来の半分に減っているという。

 一方、米中首脳会談での詳細の内容は明らかではないが、トランプ大統領はツィッターで、「中国が協力するなら素晴らしいが、それがなくともアメリカは単独で行う」として、攻撃の可能性が高まったことを示唆した。

北朝鮮は4月11日、米海軍空母カール・ビンソン打撃群を朝鮮半島周辺に派遣したことを非難し、「戦争」の準備はできていると警告した。これは国営の朝鮮中央通信(KCNA)が外務省報道官談話を伝えたもので、公式な反応を示したのは初めて。
 「DPRK北朝鮮)の侵略に向けた米国の無謀な策動が重大な局面に達したことを証明している」としながら、「DPRKは米国が望むあらゆる戦争に対抗する準備ができている」と言っている。

 同日、北朝鮮では最高人民会議が招集され、五カ年計画などを協議したが、平行して行われた中央報告大会で、「金委員長が『東方の核大国、ロケット大国』の地位に押し上げた」と称え、「労働新聞」も同日付けで、「高出力エンジンの燃焼実験」に触れ、「核強国、軍事強国を世界に示した」などと勇ましい言説を展開した。


 ▼戦争の準備はできている

 4月11日、イタリアで開かれていたG7外相・経済相会議ではシリア問題と平行して北朝鮮問題が議題となり、「核実験、ミサイル発射」を強い表現で非難するとともに、「制裁の効果的実施のために国際的な能力構築への取り組み強化」が共同声明に盛り込まれた。
 南シナ海に関しても「大規模な埋立てなど(中国の)一方的な行動に反対」とする表現がなされた。

 すでに米国は韓国への渡航に注意を促し始めており、また在韓アメリカ人の避難訓練を開始している。
 日本の在留邦人はソウルに6万5千人、全土におよそ十万人といわれ、帰任した駐韓大使の重大任務は、この在韓邦人をいかに安全に非難させるかとなる。
 
また日本政府は米国側に対して「事前協議」を打診していることが分かった。
これは日米安保条約に基づくもので、北朝鮮有事、米国が軍事行動に踏み切る際には、在日米軍基地からの出撃が当然行われる。米軍がただちに軍事行動にでる場合、日米協議をふまえての行動を要請する。

いよいよ何かが始まる。
読者の声
(読者の声2)


(前略)
 緊迫の朝鮮半島ですが、今年一月米軍岩国基地に着いたばかりの最新鋭ステルス戦闘機F35Bが先月二十から二十三日にかけて米韓海兵隊連合訓練KMEPに参加し同機種として初の朝鮮半島展開をしたが、韓国紙中央日報北朝鮮のレーダー網は同機を探知出来なかったと以下の如く報道。

「(引用)在韓米軍は訓練終了から二日が過ぎた二十五日、F35Bを韓半島に展開したことを知らせた。(韓国)軍の関係者は「F35Bが休戦ラインから近い太白で訓練する間、北では特に対応の行動が観測されなかった」とし「北がF35B探知に失敗したとみられる」と述べた。続いて「F35Bが韓国の領空で敵味方識別装置IFFをつけたため飛行経路が分かったが、もし消していれば我々(韓国軍)も探知できたか断言できない」と話した」。

「昨年4月に試験発射に成功した地対空ミサイルKN06のレーダーはXバンドレーダーで、ロシアの新型レーダーを真似て製造したものと、情報当局は推定している。KN06は北朝鮮パトリオットミサイルと呼ばれる。海外の最新技術を導入して持続的にレーダーの性能改良をしているという意味だ。しかし集中投資にもかかわらず、北朝鮮はステルス探知の妙案を見いだせていないとみられる。
F35は形状・材質・レーダー吸収塗装などのステルス技術でレーダー反射断面積(RCS)を最大限に減らしたため、北朝鮮軍のレーダーにはゴルフボールの大きさに見えるという(引用)」。
http://japanese.joins.com/article/329/227329.html

 つまり北朝鮮は米軍の先制攻撃の前には全くなす術が無いという事です。
ステルス機による最初の第一撃で地対空ミサイル網と中距離ミサイル発射装置を破壊。次に通常攻撃機による北朝鮮航空機全滅と短距離ミサイル網の破壊。最後に北朝鮮核施設と金正恩の馘首で、このゲームは北朝鮮の瞬殺で終わるのでは無いでしょうか。
   (道楽Q)
(引用終了)

(引用開始)

(見出し)
http://kotobukibune.at.webry.info/201704/article_12.html
日比野庵本舗

ビビる北朝鮮

4月11日、豪紙デーリー・テレグラフがアメリカ政府はオーストラリアなど同盟諸国に対し、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際には迎撃する態勢が整ったと通知し、厳戒態勢で備えるよう要請したと報じました。

アメリカは同盟国に通知したということですから、日本および韓国にも伝えられたことになります。

そんな折、韓国・イーデイリーは、韓国防衛事業庁が4月10日、アメリカ政府からの武器購入において行ってきた「折衷交易」を中断すると決定したと報じました。

折衷交易とは、政府間の武器取引において物資や技術を追加で提供する方式のことで、例えば韓国軍がアメリカから100億ウォンの武器を購入した場合、アメリカがこれに加えて10~50億ウォン相当の関連技術を韓国に移転したり、韓国企業への販路保証を受けたりできるもののようです。

韓国国防部によると、昨年までの10年間で、韓国政府は米国に対し折衷交易による2491件の技術移転を求めたが、実際に移転が行われたのはそのうち34%にすぎず、移転時期や約束を反故にしたことがあった為としていますけれども、筆者はアメリカから、今後一切技術移転はしないと通告されたのではないかと思いますね。技術その他の情報が北朝鮮その他の国にリークすることはもう許さないということでしょうね。

韓国はそれをそのまま発表できないものだから、自分から断ったという体裁を整えて発表したのではないかと思います。何も今このタイミングで発表しなくてもよいと思いますけれども、いよいよアメリカは韓国を見限って切り捨てに掛かったのかと穿ってみる国も出てくるかもしれません。

それにしても、アメリカから毎日着々と進捗報告されると日に日に緊張感が高まることは避けられません。4月10日のエントリー「トランプの次の一手と発動された作戦計画」で、金正恩の周囲を不安と恐怖に陥れ、内部クーデターを誘発させる作戦を行っているのではないかと述べましたけれども、逆に金正恩が逆上してミサイルをぶっ放すことがあったとしても、アメリカにとっては北朝鮮をボコる絶好の口実を得ることになりますからね。もしかしたら、そのように北朝鮮を挑発して先に手を出させる狙いもあるのかもしれません。

その北朝鮮は、一応言葉の上では、アメリカに抗戦の構えを見せています。

4月10日、北朝鮮外務省報道官はアメリカの原子力空母カール・ビンソンが朝鮮半島近海に急派されたことについて、「わが国に対する米国の無謀な侵略策動が深刻な実践段階に入ったことを示している……トランプ米政権が『力による平和』を叫び、朝鮮半島に戦略攻撃手段を次々と投入しているが、われわれは眉一つ動かさない……我々に手出しする者には『超強硬』に立ち向かい、強力な力で自らを守る」とコメントしています。

何処まで本気で何処からブラフなのかは判然としませんけれども、注意すべき点が一つあります。それは北朝鮮の声明が微妙にその色合いを変えているということです。

3月26日、北朝鮮は米韓合同軍事演習に反発し「北朝鮮の指導部を狙った韓米軍当局による先制打撃の試みが明らかになった以上、北朝鮮方式の先制打撃戦であらゆる策動を踏みにじる……米韓作戦の兵力が韓国やその周辺に展開されている限り、任意の時刻に事前警告なしに打撃を加える」と発表しました。

また、シリア攻撃直前にしたためられ6日に発表した備忘録でも「今のアメリカ政府の反朝鮮策動により、朝鮮半島は重大な戦争状況にある。 我々はやむを得ず、米国に再三送った警告を実践に移さざるを得なくなった……我々は先制攻撃ができる合法的な権利を有している」と述べています。

つまり北朝鮮による先制攻撃もあるぞと言っていたのですね。

ところが、シリアへのミサイル攻撃が行われた後には「我々に手出しする者には立ち向かう」とやられたらやり返すに変わりました。先制攻撃すると言わなくなったのですね。もちろん、そんなことをすれば即座に空爆されてしまうからです。そう判断できるだけの理性は残っている。見方によっては、アメリカの"警告"はある程度効いているとも言える訳です。

とすると、アメリカがもう待てないと、北朝鮮は脅威であると判断して先制攻撃をしない限り、次にくるのは、互いに互いを挑発し合うチキンレースです。

アメリカが空母二隻を投入して、いつまでもそんな事を続けるとも考えにくいのですけれども、戦端を切る口実にどのレベルのものがないといけないと判断するのか。それが北朝鮮空爆の鍵になるかもしれませんね。

 

 

(引用終了)