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中野剛志の論説

 


(私のコメント)
私は中野剛志の愛読者で大概の本は読んでいる。
今もkindleで新著を読んでいる。
話を聞いても面白い。
特に保守主義とは何か、というのはぜひ聞いてほしい。
この世の中は実は宗教というものが大きな要素を占めている。
宗教がこの世の中を動かしている、と言っても言い過ぎでない。
だから、フランス革命は宗教を排除して人間の理性で全てを仕切ろうとしたのだ。
これを啓蒙主義と言って、宗教は頑迷固陋の古い因習だからなくせ、と主張し、それが今に至る近代文明の背景になっている。
ところが、フランス革命を主導したロベスピエールはモンマルトルの丘に「理性神」と書いた柱を立て、理性を神の代わりにしようとした。
フランス国内を理性の神の宣伝隊が巡回し、裸の女が踊るようなことをして皆を新しい神である「理性神」に改宗させようとした。
つまり、彼らはキリスト教カトリックから別の神に変えようとしたに過ぎないのだ。
この革命に陰でそれまでキリスト教に迫害されていたユダヤ教徒が暗躍していたこともあるようだ。
このように宗教は理性という合理性で宗教のような非合理なものを排除しようとしながらその実、宗教性から逃れられない。
保守主義というのはこの宗教性も含まれた思想だから、理論的には曖昧な部分が残ってしまうのだろう。
一応保守主義を定義すると、この画像に出てくる西部先生の見解だが「懐疑主義」「漸進主義」「共同体主義」だ。
それに「自由独立主義」「伝統文化尊重主義」などを加えて、そういう価値観を大切にする思想だ。
勿論、啓蒙思想の「合理主義」「平等主義」なども否定はしない。
人間には宗教を含めて「分からないものがある」、理性では解明できないものがある、「間違うことがある」というのが前提だ。
理性で考える、と言ってもその理性も人間の本能つまり分からない心の動きから逃れられない、と言うことを知っている謙虚さが保守にはある。
下記の画像は保守主義とは別の問題だが、宗教というものがいかに根深いものか、よくわかる。
これを理性や合理性で解決できる、というような事は考えられず、場当たり的な政治的対策しかない。
解決出来ないのが解決策だ、というようなことが世の中には沢山あって、それを知るのが大人なのだろう。
これを理性で解決できると考える思い上がった思想を持つ人がサヨクとか勉強エリートとか言うのだろう。
(引用)
https://www.youtube.com/watch?v=LPx684BT2OA


特別番組「ミャンマーの仏教過激派とロヒンギャ」内藤陽介 かしわもち【チャンネルくらら・9月28日配信】


(私のコメント終)

(引用開始)
https://www.youtube.com/watch?v=qTis2wK1mr

中野剛志 保守とは何か?

https://www.youtube.com/watch?v=M5ZRXL_XTWY

保守とは何か表現者塾【3】西部邁ゼミナール2013年11月16日放送

資本主義はシュンペーターが言うように、現状を革新的に破壊して新たなものを作る過程だ、と言っている。
現在は資本主義社会だが、その社会の中で何かを保守しようとするのはかなり難しい作業だ、ということになる。
加えて資本主義に対立して社会主義がうまれた。
この社会主義は革命を起こしてもっと急激に世の中を破壊して新たなものを作ろうとする運動だ。
保守的な人々は全体主義的な社会主義を阻止するために資本主義を擁護したが、資本主義も破壊的なものを持っている。
現在の社会は新自由主義イデオロギーで動いている。
考え方は保守的で、経済的には市場原理主義になっているので、保守の考え方は訳が分からなくなっている。
福田は保守は常識、生活態度のことだという。
態度では世の中に説明できず、保守は構造改革とか革新を言うのだから、保守がすでに失われている。
人を納得させるためには保守主義イデオロギーを考えないいけない。
なぜ保守主義がいいのか、という説明が必要だ。
大人の良識、生活態度をしっかりと身に着けている人は少ないし、更にそれを言葉で言いあらわせる人はまた少ない。
従って保守主義の定義は難しい。
ハイエクは「自分は保守ではない」と言っている。
政府が介入しないで自由や伝統文化を大事にしようという事を言ったのっで保守に分類されているが、そういっている。
なぜ彼は保守が嫌いかというと、自由経済だと新しいものが生まれるが、保守はそういう新しいものを嫌って政府権力を使って潰そうとするからだ、という。
更に、保守は原則的イデオロギーがないから「場当たり的」になり、場合によって答えが違うことになり、そういう政治は良くないので採用できない。
ハイエクの信奉する自由主義保守主義は違う、とハイエク自体が言っており、そもそも保守は理論的哲学的根拠がないから議論できないともいう。
理論、一般原則がないから場当たり的
それに対してコールリッジは便宜、場当たり的に考えるのは政治的に正しいことだ、と言っている。
保守が理論を打ち立てられないのは合理主義や理性万能でなく、不可知なもの、宗教的なものを容認するからだ。
ハイエクは合理的に理性で何でも解決できるという立場を否定しながら、自分の理論は理性によっている。
保守主義は根源的に宗教的なものから出発するから理論になじまないのではないか、というような話で終わっている。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=kU_7NFQs1bY
中野剛志氏 御国に尽くすのは義務でございます
2016/04/07 に公開
私は愛国心は持ち合わせていない。
お国に尽くす義務があるから本を書いたり話をしたり、自分なりに頑張っているのだ。
皇室が何千年と続いていることは、それを続けようと努力した沢山の人のおかげであり、それがなければ簡単につぶれている。
そうやって努力してきたことが尊いので、皇室それ自体が尊いのではない。
今後もそういう努力がなければ簡単につぶれるだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=7BNYoStKYEg
中野剛志 道州制に異論を唱える

2016/04/25 に公開

道州制は道州が一国レベルになって、肥大化するから中央政府が小さくなって地方政府が大きくなるだけ。
道州制は地方を効率化することにならないし、地方の零細な町村を切り捨てるものだ。
特に重要なのは、財政出動だ。通貨発行権があれば、国債発行してもデフォルトがないが、地方自治通貨発行権がないからデフォルトがある。
中央政府が強いからこそ地方政府も強くなれる。
中央政府と地方政府を対立関係としてとらえ、中央政府を悪者扱いにするような議論は現実に合わない。
道州制はアメリカのマネすればいいという考えが前提にある。

 


(引用終了)