1803-4-1210-3/2メルマガブログ転送国際金融資本と習近平
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ロシア政治経済ジャーナル No.1713
2018/3/2
(見出し)
★国際金融資本は、中国をつぶせるか???
(私のコメント)
下記の記事は、世界情勢を見るときの大切な一つの側面を教えている。
つまり、国際金融資本、つまり、無国籍のユダヤ人だ。
ユダヤ、というと陰謀論になるが、象徴的な意味で言っている。
彼らは人種的には雑多なのだが、ユダヤ教的な要素、つまり善悪二元論や国や国境を嫌うことなどを信奉している。
こういう人々が巨大なカネで投資を行い、その結果世界は振り回されている。
なお、実は金融だけでなく、もう一つ世界を動かす要因がある。
それは、エネルギーだ。
簡単に言えば石油で、この争奪で戦争したりして、この側面からも見ないといけない。
ロシアのプーチンが初めて権力を握ったのは、石油利権と戦って、それを自分のものにしたからだ。
話が拡散するので石油の方の話はこれまでにして、金融資本に話を戻すと、戦前の歴史も同じように言える。
すなわち、日本が日清戦争、日露戦争に勝てたのは国際金融資本ユダヤ人の後ろ盾があったからだ。
そして、日米戦争に負けたのもアメリカをはじめとする国際金融資本と敵対したからだ。
当時、アメリカの国際金融資本はシナと商売がしたかったし、ソヴィエト連邦とも裏で繋がっていた。
日本は当時最強の軍隊を持っていたから、金融などを馬鹿にして「戦争に勝てばいいだろう」というような、何でも戦争で解決できるような考え方だった。
国の首脳部が傲慢で勇ましいことを言う奴が偉くなったり、世界を冷静に見る人はいたが、そういう人は枢要な地位につけなかった。
金融というのは、カネの動きだけでなく、情報が伴うから大きな力なのだ。
情報とはプロパガンダや偽情報などあらゆる工作を含む、孫子の兵法で最上位の「詐」だから非常に強い。
当時の軍人は「日本軍は正々堂々と戦う、正義は勝つ」などと言ってシナやスターリンの「詐」に負けた。
さて、下記の記事では、シナの習近平がこれから国際金融資本とどう折り合いをつけるか、今後に注目だ、という。
習近平はこんな事は先刻ご承知で、自分の一帯一路構想に国際金融資本を組み込みたいと思っている。
だが、国際金融資本は世界を一つにしたい願望を持っているからこそ、ここに引っ張り込むのは難しいのではないか。
なぜなら、世界を一つにする、と言ってもアメリカのウォール街の国際金融資本のルールに従え、ということだからだ。
彼らは、中国共産党一党独裁の世界ルールに従うつもりはないだろう。
そうしないと、独裁者の意向一つで投資したカネを平気で奪われることもありうるわけで、投資する側ではとんでもないだろう。
金融というのは投資したカネを回収できないといけないから、必ず軍隊のような強権を伴う。
武蔵坊弁慶は比叡山の僧兵で何をしていたか、というと寺が貸し付けたカネや種籾(たねもみ)を回収する用心棒だ。
アメリカは今後も世界最強の軍隊を維持するだろうが、安全保障と同時に金融や商売に必要だからだ。
習近平の軍隊が強かったら、世界を一つにするような大きい商売が出来ない。
そうすると、習近平が国際金融資本と折り合いをつけてウィンウィンの関係に持ち込むのはかなり難しいだろう。
なお、余談だが、我が国の安倍総理も国際金融資本の世界支配を良く知っていて、
総理になってすぐ、ウォール街に行って「国や国境のある時代は過ぎ去りました。私はそれらを壊します。」と演説した。
彼が、総理として任期が続くのは日本人が支持している訳でなく、国際金融資本が彼を支持しているからなのだ。
(私のコメント終)
(引用開始)
★国際金融資本は、中国をつぶせるか???
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
前々号で、こんな記事を紹介しました。
↓
<中国主席、任期撤廃案…習氏の長期政権に道
読売新聞 2/25(日) 18:44配信
【北京=竹内誠一郎】中国国営新華社通信は25日、中国共産
党中央委員会が、「2期10年」と憲法が定める国家主席と国
家副主席の任期について、この規定を削除する憲法改正案を、
3月5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)に提案する
と伝えた。>
この件で、いろいろ質問をいただいております。
前々号の最後に、こんなことを書きました。
<全般的には、「私が死ぬまで国家主席をやる」という決意
は、中国国家によい結果を残さないでしょう。
問題は、欧米や国際金融資本が、「習近平の権力欲は危険だ」
といつ確信するかですね。
彼らが、はっきりそのことを自覚すれば、中国の体制崩壊は
速いと思います。>
↑この部分。
「欧米や国際金融資本がその気になれば、中国をつぶすことが
できるのでしょうか?」
という質問をいただきました。
お答えします。
▼欧米と国際金融資本は別に動く
まず第1に「欧州、米国、国際金融資本は、意見が異なること
がある」ことを、はっきり知っておきましょう。
私たちは、「欧州と米国は、価値観を共有している似た者同士
」ということで、
「欧米」という言葉を使います。
しかし、欧州とアメリカは、いつも一体化しているわけではあ
りません。
たとえば、アメリカ、イギリスは、イラク戦争支持。
フランスとドイツは、イラク戦争反対でした。
2013年、アメリカは、シリア、アサド政権を攻撃しようとした。
イギリス、フランスは、当初戦争を支持していた。
しかし、まずイギリスが裏切り、フランスがつづき、結局アメ
リカも戦争を断念せざるを得なくなった。
今も、欧米は「一体化している」とは、いい難い状況です。
たとえば、「パリ協定」。
アメリカは、離脱を宣言し、欧州は、トランプの決定を激しく
非難しました。
これも、欧州は支持していません。
欧米の意見が概して一体化しているのは、「シリア問題」と「
ウクライナ問題」でしょう。
▼国際金融資本家ソロスは、イラク戦争反対
国際金融資本といっても、いろいろいますね。
今回は、とくに有名なジョージ・ソロスの
「アメリカ観」
「中国観」
を紹介します。
まず、イラク戦争。
彼は、イラク戦争がはじまった翌04年、「ブッシュへの宣戦
布告」という本を出版しています。
この本の中で、ソロスは、「アメリカの没落」を明確に予測
していました。
<先制軍事行動を唱えるブッシュ・ドクトリンを私は有害だ
と思っている。>(1p)
<アメリカの単独覇権というブッシュの夢は、達成不可能で
あるばかりか、アメリカがその伝統として唱えてきた理念と
矛盾するものである。>(同前2p)
<アメリカは今日の世界で、他のどの国家も、またどの国家
連合も、当分は対抗できそうもない支配的な地位を占めてい
る。
アメリカがその地位を失うとすれば、それは唯一、自らの誤
りによってだろう。
ところが、アメリカは今まさに、そうした誤りを犯している
のである。>(同前)
どうですか、これ?
「アメリカがその地位を失うとすれば、それは唯一、自らの
誤りによってだろう。」
「アメリカは今まさに、そうした誤りを犯している」
つまりソロスは、「イラク戦争は誤りで、それによってアメ
リカは、自らの地位(=覇権国家の地位)を失う」といって
いる。
ソロスは、「予言者」といっていいほど、その後のことをい
いあてていました。
▼ソロス、「アメリカは悪!」「中国は善!!!!」
そんなソロス、12年前に驚くべき発言をしています。
彼は、06年に出版された本「世界秩序の崩壊~「自分さえ
よければ社会」への警鐘」の中で、アメリカと中国につい
ての考えを明らかにしていました。
<ところが、ここに、皮肉にも愚かな事態が起きた。
近隣の大国・中国が基本的に多極主義を受け入れ始めた矢
先、アメリカ合衆国が正反対な方向へと動き、国際的な諸
制度への疑念を強め、最近の国家安全保障面での難題に対
して大幅に一極主義的な治療策を遂行したのである。
日本は、この両国の板挟みになった。
かたや最大のパトロンかつ保護国ながら、昨今益々世界の
多くの国々との折り合いが悪くなってきたアメリカ。
かたやその経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システ
ムにおいて安定と現状維持を志向しつつある中国。>(9p)
ソロスによると06年当時のアメリカは、「昨今益々世界の
多くの国々との折り合いが悪くなってきた」国である。
一方、中国については、「経済的繁栄を持続させ確保すべ
く国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつあ
る」国。
06年時点のソロスの、「米中観」は明確です。
つまり、彼は、「アメリカ=悪」「中国=善」と考えていた。
この評価は、2010年時点でも変わっていません。
彼は2010年11月16日の「フォーリン・ポリシー」で、
<アメリカから中国への、パワーと影響力の本当に驚くべき、
急速な遷移があり、それはちょうど第二次世界大戦後の英国
の衰退とアメリカへの覇権の移行に喩えられる>
<今日、中国は活発な経済のみならず、実際に、アメリカよ
りもより機能的な政府を持っている」という議論を呼ぶであ
ろう>
と語りました。
つまり、彼は当時、「イギリスからアメリカに覇権が移った
ように、今は、アメリカから中国に覇権が移動している」と
考えていた。
さらに、中国は「アメリカよりも機能的な政府を持っている」
と。
これも、本当に驚きです。
というのは、ソロスは、「オープン・ソサイエティ」、つま
り「開かれた社会」をつくりたいのでしょう?
だから、彼の財団は、世界各地で独裁国の民主化勢力を支援
している。
ところが、共産党の一党独裁国家、基本的人権の存在しない、
「開かれていない社会」である中国だけは、完全に例外扱い。
それどころか、大絶賛している。
皆さん、「国際金融資本が中国を育てた」という類の「陰謀
論」を聞いたことがありますか?
ソロスの発言を時系列的に追っていくと、「頭から否定でき
ないよな」と感じます。
▼ソロスは一度中国を見捨てた
しかし、そんなソロス、実は1度中国を見捨てたことがあり
ます。
いつ???
2015~2016年にかけてです。
何が起こったのでしょうか?
2015年3月に「AIIB事件」が起こった。
中国が、「自分の国際金融機関」を作ったのです。
このことは、一部の国際金融資本から、「中国は俺たちの支配
する世界をぶち壊すつもりだ!」と認識されました。
なぜ?
今の世界秩序は、国際金融資本が作ったものです。
思いだしてください。
ソロスは06年にいいました。
<経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安
定と現状維持を志向しつつある中国。>
「国際的システム」について、
「安定」と「現状維持」につとめることが、ソロスたちにとっ
て大事なのですね。
中国は、12年前そうだった。
ところが、「AIIB」をつくることで、中国は「現状を壊し」、
状況を「不安定」にしたのです。
問題はこの後です。
国際金融資本は中国を見放し、この国の経済は2015~2016年、
ひどい状況になりました。
公式発表では、2015年6.9%、2016年6.7%成長となっています。
しかしこの年の貿易統計を見ると、悲惨さがはっきりわかる。
2015年、
・貿易総額 前年比-8%
・輸出 -2.8%
・輸入 -14.1%
これで、GDPは6.9%成長とかありえないですね。
高橋洋一先生は、「GDPは、マイナス3%ぐらいだろう」とおっ
しゃていました。
ちなみに2016年は、
・貿易総額 前年比-6.8%
・輸出 -7.8%
・輸入 -5.5%
ちなみに「国際金融資本が見捨てたから中国経済が悪くなった」
というのは、私の推測で、証拠はありません。
しかし、「国際金融資本が2015年に中国と見捨てた証拠」はあ
ります。
夕刊フジ2015年11月25日付。
<かつては高い成長率を背景に、欧米の金融機関や投資家が積
極的な投資を行っていた中国だが、経済の失速もあって、いま
やマネーは逆流している。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは、米シティグループが、
広東省の地方銀行、広発銀行の株式20%の売却に向けて協議
していると報じた。
シティは2006年に企業連合に加わり広発銀行を買収、当時
の取得額は約6億2000万ドル(約760億円)だったが、
シティが目指す売却額は明らかになっていない。>
シティが、中国地銀の株を売却するそうです。
シティだけではありません。
<米経済メディアのブルームバーグによると、ドイツ銀行も北
京にある商業銀行、華夏銀行の持ち分35億ドル(約4300
億円)を売却する可能性を示唆しており、欧米の主要金融機関
で、中国の大手銀行に大きな持ち分を持つのは、交通銀行に出
資する英HSBCホールディングスだけになる。>(同上)
ドイツ銀行も売却するそうです。
<シティやバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス
・グループなどが2012年の初め以降、中国の銀行株を少な
くとも140億ドル(約1兆7000億円)相当を売却したと
いう。
投資先としての中国の落日ぶりを象徴するのが、ブラジル、ロ
シア、インドを含む4カ国に投資する「BRICs(ブリック
ス)ファンド」をゴールドマンが閉鎖したことだ。
ゴールドマンはBRICsの「名付け親」として新興国投資ブ
ームを作ったが、中国が人民元を突如切り下げた時期にあたる
8月12、13日の会合で閉鎖を決め、10月に別の新興国向
けファンドと統合した。
「予見できる将来に資産の急増が見込めない」と閉鎖理由を説
明している。>(同上)
ゴールドマンは、「ブリックスファンド」を閉鎖した。
このように、商売に直結するために、「マクロ経済動向」をど
こよりも真剣に研究している国際金融資本は、はっきりと中国
を見捨てていたのです。
そして、2016年1月、これまで「親中」だったソロスから、衝撃
発言が飛び出します。
<ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時
期尚早(2)
Bloomberg 1月22日(金)9時54分配信
(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、
中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況
は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。
同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込ん
だ取引をしていると説明した。
ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンと
のインタビューで、
「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。
「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」
と語った。>
親中ソロスも、2016年1月には、中国を見捨てたのですね。
しかし・・・。
▼国際金融資本は、なにを目指す???
いったい国際金融資本というのは何を目指しているのでしょう
か?
「国際金融資本の代表的人物」といえば、故デビッド・ロック
フェラーさんでしょう。
彼は、回顧録でこう語ったいます。
<なかには、わたしたちがアメリカの国益に反する秘密結社に
属していると信じる者さえいる。
そういう手合いの説明によると、一族とわたしは“国際主義者”
であり、世界中の仲間たちとともに、より統合的でグローバル
な政治経済構造を
----------- 言うなれば、ひとつの世界を -----------
構築しようとたくらんでいるという。
もし、それが罪であるならば、わたしは有罪であり、それを誇
りに思う。>
(ロックフェラー回顧録 下 290p)
国際金融資本家は、「ひとつの世界」をつくりたい。
なぜ?
私が理解しているのは、「金儲けがしやすくなるから」です。
ビジネスしている人は、わかるでしょう?
国によって法律が違う、ルールが違うとか、本当に面倒くさい。
「全世界が共通のルールで、国境がなくなればどれだけいいこ
とか・・・・」
と。
しかしそれをやると、日本に貧しい国から人が殺到する。
日本人労働者の賃金は今の半分の水準に下がり。
日本人の失業者は、激増することでしょう。
国際金融資本は、「国境のない世界」を目指しますが、一般人
には「国境の守り」も必要なのです。
▼トランプに救われた習近平
さて、ソロスは2015年~16年、中国を見捨てていました。
ところが、また状況が変わります。
そう、トランプさんが、アメリカ大統領選で勝利した。
国際金融資本は、ブッシュ(子)とかトランプのような「民族
主義者」が大嫌いなのです。
ソロスはブッシュ(子)を嫌っていましたが、トランプも超嫌
っています。
一方、習近平は2017年、
「私は自由貿易絶対支持だ!」
「核兵器のない世界を目指したい!」
「パリ協定絶対支持!」
などと、「国際金融資本に喜ばれる言葉」を並べて許された。
「トランプが大統領になったので許された」といえるでしょう。
そして2017年、中国経済は、安定を取り戻しました。
そうそう、「国際金融資本」には、中国をつぶす力があるので
しょうか?
私は、「ある」と考えます。
2015年16年の異常な景気悪化が、そのことを示している。
習近平が、憲法をかえ、「終身国家主席」への道を歩きはじめ
ます。
これは、常識的に考えれば、国際金融資本に嫌われる言動。
しかし、まだ表立った反応は出てきていません。
もっといいのは、欧米政府と国際金融資本が一体化して中国に
対処すること。
しかし、現実はどうでしょうか?
トランプは、「私は習近平が大好きだ!」と公言している。
欧州諸国は、中国と良好な関係を保っている。
(ほとんどの国が、アメリカの制止を無視してAIIBに入った。)
国際金融資本の一部は、「トランプ憎し」で中国を許した。
とはいえ、これらはすべて、国家主席「1期5年」「2期まで」
という憲法を「改める!」と宣言する前の話。
今後どう変わるか、注意していましょう。
(引用終了)