三橋第三の矢悪魔1407-3-465-7/2メルマガブログ転送

新世紀のビッグブラザー三橋貴明ブログ
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(見出し)
「私の第三の矢は悪魔を倒す」考

(引用開始)

(前略)

『「私の第3の矢は悪魔を倒す」 安倍首相が英紙に寄稿
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140630/plc14063008560008-n1.htm
 安倍晋三首相は30日付の英紙フィナンシャル・タイムズに、
「私の『第3の矢』は日本経済の悪魔を倒す」と題した論文を寄稿し、
経済再建なしに財政の健全化はあり得ないと述べて、日本経済の構造改革を断行する考えを表明した。
 ***(中略)

 ***(中略)

「悪魔を倒す」
  って・・・・。
 

 FT向けの表現なのかも知れませんが、率直に言って「日本人離れ」していると思います。
日本には歴史的に「悪魔」はいません。鬼はいましたが。
 

 第三の矢で「倒す」と言明している以上、
「悪魔」とは日本国民を保護している各種の「規制」を意味しているのでしょう。
しかも、エネルギーや農業、医療という、
 「エネルギー安全保障」
 「食料安全保障」
 「医療安全保障」
  という、日本国民の安全保障と直結する分野について「外資に開放する」と。
 

 常識を疑います。安倍総理は「保守派」の政治家だったと記憶しています。
「保守派」とは、安全保障を重視するのではなかったのでしょうか。
 

 別に、保守派の定義といった神学論をしたいわけではありませんが、
保守派と名乗ったことがない三橋であっても、
「安全保障を軽視する」安倍総理の寄稿に強く反発させて頂きます。


 ***(中略)


とはいえ、さすがに実質賃金がマイナスで推移している状況における消費税増税は無茶だったようで、
日本国民は、
 「賃金が下がる中、物価が(強制的に)上がり、消費を減らした」
  と、ごくごく普通の行動を取ったわけでございます。実質賃金の下げ幅が拡大している以上、
消費の「自然回復」など考えられません。
 

 と言いますか、実質賃金の低下幅拡大、二か月連続の実質消費の大きな落ち込み、
住宅着工の15%もの減少、鉱工業生産の落ち込みは、「所得面(分配面のGDP)」
「消費・投資面(支出面のGDP)」「生産面(生産面のGDP)」と、
GDP三つの面の落ち込みを示しており(三つが同時に動くのは当たり前ですが)、
政府は補正予算を組むべき状況です。具体的な例を出すと、
リーマンショック直後に近い状況になっているのです。
 

 ところが、現実には補正予算は組まれず、国会は閉会してしまいました。
 

 同時に、政府が「新成長戦略」を掲げ、安全保障までをも無視した
構造改革」に邁進しようとしているわけです。
  全てが、逆方向に向かっています。
 

 しかも、国民を保護している「規制」を悪魔呼ばわりとは・・・・。
こんな政権になって欲しくて、わたくしは安倍総理を支援したわけではありません。
正しい対策は打たず、間違った対策を立て続けに打つ。
 

 恐らく、橋本政権の増税後、小泉政権発足直後の緊縮後以上の「政策的不況」が
訪れることになります。
しかも、今回は小泉政権を救った「外需(=アメリカの不動産バブル)」はありません。
安倍政権は、長続きしないでしょう。といいますか、長続きさせてはまずいことになります。
しかも、「取り返しがつかないまずいこと」です。

 

 

(引用終了)

 

(私のコメント)
>しかも、「取り返しがつかないまずいこと」です。…

前にもどちら様かおっしゃっていましたが安倍は近衛文麿によく似ている。
近衛は大戦前夜の日本の歴史の節目に繰り返し登場し、必ず日本を滅亡の方向に押しやった。
しかし安倍と同じで国民の人気は非常に高かった。
摂関家の出身だから極右に近い保守と思われていたが内実は共産主義者だった。
 ソビエトロシアを理想の国と崇めて、
米国への仲介終戦交渉をスターリンに期待していたのだから滑稽な話だ。
最後はアメリカの共産主義者によって自殺に追い込まれた。
自分の親兄弟より親しく頼みにしていただろう処の共産主義者に殺されたのだから、
共産主義の本質は分かっていなかったのだろう。
近衛がソビエトに縋り付いたのと同じように安倍はアメリカに縋りつく。
アメリカというよりもウォール街に縋り付いているのかもしれない。
しかし近衛と同じように食い物にされるだけで捨てられてしまうのでは無いのか。
近衛は日本をシナとの泥沼の戦いに引きずり込んだが、
それはそうすることにより共産主義統制経済を日本の国で推進したかったからだ。
景気が良ければ誰も共産主義的独裁者が登場することなんか見向きもされない。
だから敗戦革命思想と同じで、日本がシナとの泥沼の戦いで疲弊するように仕向けたのだ。
安倍政権は金融緩和と財政出動をやりさえすれば、日本の景気は回復しデフレが終焉するという事は百も承知だ。
財政再建というものが全くの嘘であるということも分かっている。
その証拠に消費税増税に対する景気の落ち込みに対応して第一の矢と第二の矢をやったのだ。
ではなぜ財政再建などという嘘で国民をたぶらかすのか。
それは近衛と同じで日本の景気が悪くないとイデオロギー的な政策を独裁的に実施できないからだ。
近衛の大政翼賛会統制経済は戦争だから行ったのでなく、逆にそれらの政策遂行のために戦争を煽ったのだ。
安倍も景気悪化デフレだから成長戦略をやるのでなく、
成長戦略と称するイデオロギー的政策をやって
日本を独裁的にぶち壊して別の国にしたいから消費税デフレにしているのだ。
彼の目指す夢の国はどんな国か全くわからないが、おそらくアメリカ的な多民族多人種が反目しあう、
貧富の差の大きい弱肉強食の、政府の枠を超えた大企業が支配する国なのかもしれない。
安倍と近衛は似ているという仮説を敷衍するなら、「取り返しのつかないまずいこと」とは、
大東亜戦争300万人の犠牲者がこれから発生するだろうということだ。
さて、私は安倍の後継として田母神さんに期待するがそれが相当困難であることがよくわかる。
水島社長と田母神さんや三橋さんの間はおそらく隙間風が吹いていると推察している。
安倍に反対すべき保守陣営は四分五裂だ。
今のところ安倍政権の倒閣は沖縄知事選をはじめとする統一地方選挙などの結果に期待するしかないだろう。
衆参ダブル選挙は公明党が反対しているそうだから、衆議院選挙も案外近いという説もある。
また、支持率もネットではだいぶ下がってきている。
ただし、4万人くらいの集計だから偏るが。
また、安倍政権の生命線である株価は秋以降下がるだろうと見ている。
今は近衛の時代と全く違うから、今後の日本は同じようにはならないだろうと期待している。

 

 

 

(私のコメント終)