1701-24-1155-1/24メルマガブログ転送習近平ダボス演説
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ロシア政治経済ジャーナル No.1489
2017/1/19
(見出し)
(私のコメント)
日本は戦前からシナには徹底的に負けている。
だが、その実感がなく、日中友好などとおめでたいことをいう。
これはシナの怖さが分からず、安心してどこかバカにしているのかもしれない。
なぜそうなるのか、というと彼らの本質を知らないからだ。
彼らの本質は「詐術」だ。孫氏の兵法で最高の方は戦わずして勝つ、つまりだますことだ。
日本人は「至誠天に通ず」などと言っているから全然基本が違う。
安倍政権のグローバリズム推進は結果的にシナを助けており、シナ移民を受け入れて日本を破壊することを何とも思わない。
彼はそれが日本の経済を強化するための最善の手だと勘違いしている。
これは戦前と同じパターンだ。
シナが日本に直接移民を働きかけたり、投資を呼びかけたりはしない。
欧米から働きかけさせたりするのだ。
戦前は華僑を使ってアメリカのキリスト教世論を動かし日本を攻撃した。
今もアメリカで勉強した日本のエリートは日本をシナに売り渡すのがグローバリズムと信じて売国をやっている。
また、シナは日本国内にグローバルを信奉するシンパを作り育成して政界官界財界学者マスゴミを乗っ取って日本人自らの判断で行うように仕向けるのだ。
あまり悲観的なことを言いたくないが、日本人もトランプさんを見て少しは気が付くのではないか。
今度の韓国従軍慰安婦の問題も大使を世論によって返さない方向だが、今までの甘い対応とは違ってきた。
これは日本人が少しずつ変わってきた証拠だろう。
下記のメルマガにある通り、シナだって苦しいのだ。
(私のコメント終)
(引用開始)
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
世界中から政界、ビジネス界の超エリートがスイスに集結する
「ダボス会議」。
ここで習近平が17日、演説しました。
なんと、「グローバリズム絶対支持」演説。
<習主席、保護主義に警鐘 トランプ新政権にらみ、ダボス会議
で講演
AFPBB News 1/18(水) 9:37配信
【1月18日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は17日、
スイス・ダボス(Davos)で開幕した世界経済フォーラム(WEF)
の年次総会(ダボス会議)で講演し、世界が抱える諸問題の責
任をグローバル化に転嫁したり、保護主義の殻に閉じこもった
りするべきではないと警鐘を鳴らした。>
なぜ、こんな演説をしたのでしょうか?
一つは、中国が「グローバリズムの恩恵を受けやすい国」だか
らでしょう。
どういうことでしょうか?
「グローバリズム」が進むと、「人、物、金の行き来」が自由
になっていきます。
中国経済は輸出でもっているので、物の行き来が自由なほうが
いい。
他国の関税が低い方がうれしい。
人の行き来はどうでしょうか?
中国は、GDP世界2位の大国ですが、一人当たりGDPは、まだま
だ低い。
(2015年、8140ドルで世界76位。
日本は、32478ドルで世界26位。
中国は、日本の約4分の1。)
それで、中国人は、職、高給を求めて、どんどん外国に出て
いってしまう。
しかし、中国政府は、「それでいい」と考えている。
たとえば、中国人が日本に1000万人引っ越した。
それだけで中国は、日本への影響力を確保できるのですから、
うれしい。
「外国人参政権」を認めさせれば、かなりの政治的影響力を
確保できるようになるでしょう。
いずれにしても、中国は「人の行き来が自由になること」で
恩恵を受ける立場にある。
「金の移動が自由になること」については、複雑ですね。
現在、中国からどんどん資金が流出しているので、制限を加
えています。
何はともあれ、中国は「グローバルリズムの恩恵を受ける立
場」にあるので、
▼トランプに対抗する
もう一つの理由は、「反中」のトランプに対抗すること。
<米新大統領への就任を数日後に控えたドナルド・トランプ
(Donald Trump)氏とは異なる世界経済像を打ち出した形だ。
米国は数十年にわたり世界の経済秩序をけん引してきたが、
トランプ次期大統領はこれまでの慣習を破り捨てることも辞
さない構えを示している。
これに対し習氏は、初めて出席したダボス会議の場で、グロ
ーバル化の流れに逆行はできないと訴えた。>
(同上)
トランプは、就任前から台湾の蔡英文総統と電話会談している。
そして、「一つの中国」の原則を見直す可能性に言及している。
困った習近平は、「俺の方がトランプよりマシだぜ!」とアピ
ールした。
▼世界の支配者層とは?
ダボス会議に出席する「世界の支配者層」とは誰でしょうか?
簡単にいえば、「政界のトップと超金持」です。
「超金持」って、「どのくらい金持ち」なのでしょうか?
先日ご紹介した記事を読めば、「トンデモナイ金持ち」で
あることがわかります。
<世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪
に集中
AFP=時事 1/16(月) 13:01配信
【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム
(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当す
る36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同
じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」
となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。>
そして、世界の支配者層は、「グローバリズム」を支持して
いる。
なぜ?
グローバリズムのおかげで、オフショアを使い、「合法的に」
税金を払わなくていい。
グローバリズムのおかげで、賃金の安い国に製造拠点をつくり
大儲けすることができる。
グローバリズムのおかげで、貧しい国から豊かな国に労働移民
がどんどん流入し、
労働者の賃金が低下していく。
安く雇って大儲けできる。
つまり、グローバリズムは、彼らがさらに豊かになるのに、
とてもいいことである。
ダボスに集まる人の「宗教」について、ウォール・ストリート
・ジャーナルのジェラルド・ベーカー編集局長は、いいます。
<ダボスは単に場所や人々の集団ではなく1つの理念だ。
しかも、冷戦終結後の25年間の世界を実際に支配し、大きな
成功を収めてきた理念なのだ。
その本質はこうだ。
世界は1つの巨大な市場であり、機会であり、政治形態である。
世界的な経済活動への障壁は取り除くべきで、国境や国民感情、
国家主権はグローバルな超国家機関に従属する必要がある。>
(WSJ 1月18日)
▼世界の支配者層に見捨てられた中国
実をいうと、中国は長年、世界の支配者層の「お気に入り」でした。
1991年末にソ連が崩壊するまで、中国は、ちゃっかり「ソ連に対抗
するための強い味方」というポジションを得ていた。
その後は、クリントン大統領夫妻を懐柔。
「世界でもっとも儲かる国」ということで、世界の支配者に好かれ
てきた。
2010年11月、ソロスはいったものです。
「アメリカから中国への、パワーと影響力の本当に驚くべき、急速
な遷移があり、それはちょうど第二次世界大戦後の英国の衰退とア
メリカへの覇権の移行に喩えられる」
「今日、中国は活発な経済のみならず、実際に、アメリカよりもよ
り機能的な政府を持っているという議論を呼ぶであろう」
ソロスは当時、「イギリスからアメリカに覇権が移ったように、こ
んどは、アメリカから中国に覇権が移りつつある」。
「それは悪いことではない」
と考えていた。
しかし、中国は、その後傲慢になり、世界の支配者層に嫌われまし
た。
習近平が国家主席になり、「中国の夢」とかいいはじめたとき、世
界の支配者たちは、「こりゃダメだ!」と幻滅した。
そして、中国から逃げはじめました。
<シティやバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス・グ
ループなどが2012年の初め以降、中国の銀行株を少なくとも1
40億ドル(約1兆7000億円)相当を売却したという。
投資先としての中国の落日ぶりを象徴するのが、ブラジル、ロシア、
インドを含む4カ国に投資する「BRICs(ブリックス)ファン
ド」をゴールドマンが閉鎖したことだ。
ゴールドマンはBRICsの「名付け親」として新興国投資ブーム
を作ったが、中国が人民元を突如切り下げた時期にあたる8月12
、13日の会合で閉鎖を決め、10月に別の新興国向けファンドと
統合した。
「予見できる将来に資産の急増が見込めない」と閉鎖理由を説明し
ている。>
(夕刊フジ 2015年11月25日)
そして、「中国万歳」ソロスの論調も、180度変化しました。
2016年1月の発言。
<ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は
時期尚早(2)
Bloomberg 1月22日(金)9時54分配信
(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、
中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状
況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。
同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込
んだ取引をしていると説明した。
ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョン
とのインタビューで、
「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。
「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」
と語った。>
「ハードランディングは事実上不可避」だそうです。
▼習近平、世界の支配者層に取り入る
さて、「絶対的存在」に思える、「世界の支配者層」。
しかし、あらゆる支配者同様、支配が永遠につづくことはない
でしょう。
実際、2016年に起こった「イギリスのEU離脱」「トランプ勝利」
は、支配者たちにとって、「都合の悪いできごと」でした。
彼らは現在、厳しい状況に追いこまれている。
WSJ1月18日付で、ジェラルド・ベーカー編集局長は、いいます。
<貴族階級の歴史はたいてい不幸な結末を迎えている。
2017年のダボス会議参加者がこうした疑問に答える努力を始め
なければ、ブルボン王朝やロマノフ王朝に起きたことの現代版
が、
せいぜいそれほど激しい暴力を伴わず多くの死者を出さない形
で、最終的には同じ重大な結果をもたらすのを待つしかないだ
ろう。>
彼は、「世界の支配者層が変わらなければ、革命が起こって、
失脚する」といっているのです。
習近平は、こうした世界の支配者層の危機感を察知し、
「支配者たちと和解しよう!」
と考え、演説した。
習近平はいいます。
<中国は今後も「門戸を開き」、新興国がグローバル化の恩恵を受
けられるよう後押ししていくと言明。
同時に、トランプ氏が脱退を示唆している地球温暖化対策の新たな
国際的枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」を支持する意向を
示した。
また、「世界の諸問題を経済のグローバル化のせいにするのは無
意味だ」と指摘し、2008年に欧米を襲った金融危機の原因は自由貿
易ではなく、圧倒的な規制不足にあったという中国の見方を強調し
た。>
(AFPBB News 1月18日)
彼は、まさに「世界の支配者層が聞きたがっていること」と語りま
した。
反応は当然、良好でした。
<習氏はこの講演で、会場に集まった各国や各界の首脳、著名芸能
人らの多くから喝采を浴びた。>(同上)
▼日本は、習近平をあまく見るな!
日本では、中国や習近平をとても軽視する傾向があります。
「中国は、こんなにアホなことをやっている!」
「習近平は、こんなにバカなことをやっている!」
「やっぱり中国は民度が低い」
「中国崩壊は近い!」
こういう話が好まれます。
今回の演説について、
「習近平の演説に、会場はしらけムード」
と書けば、喜ばれることでしょう。
しかし、日本は、「そんなハチャメチャな中国に、負けた」
という事実を覚えておく必要があります。
反論がでるでしょう。
「日本は、中国ではなくアメリカに負けたのだ!
中国では、連戦連勝だった!」と。
しかし、「アメリカを日本との戦争にひきずりこんだ」のは、
中国とソ連です。
ある面、中国(とソ連)は、「アメリカを使って、スマート
に(あるいは、ずる賢く)日本に勝った」ともいえる。
次の反論は、「日本は負けたが、共産党ではなく国民党に負
けたのだ!」でしょう。
その通りです。
しかし、共産党は、「国民党と日本軍を戦わせることで、力
を温存し、
結局内戦に勝利した」ともいえます。
習近平の「ダボス演説」は、彼が世界の動きをしっかり把握
していることを示しています。
そして、「世界の支配者層を味方につけよう」とした。
何がいいたいかというと、「中国や習近平を甘く見るな!」
ということです。
(引用終了)