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【ニューズレター・チャイナ】Vol.381
青木直人
(見出し)
(私のコメント)
トランプは日米首脳会談の直前に中国の習近平と電話会談し、台湾カードを引っ込め、一つの中国を容認した。
トランプさんが仲良くいろいろ話してくれるのはいいが、あまりそれに乗って安心は出来ない。
(有料のため省略)
なお、これに関して下記次のような意見もある。
この人の考えではアメリカはシナと仲良くして日本に争わせようという戦略だ、というのだ。
軍事的に日本を使いシナをけん制し、シナの市場としての経済的利益は取りたい、そんな作戦だ。
猛犬をけしかけながら、綱はしっかり握って、相手とはニコニコ握手する、という図式だ。
これは作戦としては良いが、犬も馬鹿じゃないからどうなんだろう。
ロシアも欧州もアジア各国も見守っている。
アメリカが軍事的対決を避け、経済的に仲良くしようとしたら、各国はどうするか。
当然同じ様にシナと軍事的対決は止めて経済的に仲良くしようとするだろう。
軍事的にシナと対決できるのはアメリカしかない。そこが対決しないのだから各国はどうしようもない。
それはシナが主導するAIIB、アジアインフラ銀行に米国と日本を除いて世界中の国が加盟したようになるだろう。
世界中がアメリカを捨て、シナになびくのだ。
つまり、シナはアメリカが軍事的に対決しないだけで十分メリットがあるどころか大勝利なのだ。
これをアメリカの軍部が黙ってみているだろうか。
トランプ政権は一方では軍部が支持して出来た政権だ。
恐らく安全保障の面からこれ以上のシナの台頭は許さないだろう。
私の考えだが、結論的に言えば、基本的に経済と軍事(安全保障)は切り離せないのだ。
シナとアメリカのキシンジャーなどのシナ派はそれを切り離そうとするが、難しいのではないか。
シナからすれば利でもってアメリカを押さえておいて、周りの国を従え、気が付いたらアメリカは孤立していた、というような作戦だろう。
春秋戦国時代からの戦いの伝統はこういうところにも表れる。
敵国の要人に利を食わせて自国のシンパを作り、切り崩すのだ。
実はその時一番割を食うのが軍人だ。
軍人は自国を守るために戦おうとするのだが、敵が攻めてきたときは自国内に敵のスパイや同調者がうようよいて後ろから弾が飛んでくるよな状態だ。
それに、自国が金儲けでウハウハしているうちに敵は軍備を整え自分たちよりはるかに強大になっている。
そうして、機を見て攻めてこられたらひとたまりもなくやられる。
軍人は真っ先に殺されるから一番損をするのだ。
軍人以外の商人などはさっさと逃げるからいいが、軍人は困る。
今のアメリカで言えば金儲けだけのユダヤ人キッシンジャーはシナと金儲けだけでアメリカを利用すればいいのでアメリカが危うくなったらさっさと逃げるだろう。
だから世界でユダヤ人は嫌われる。アメリカから離れられない軍人から見たら彼らはカネで転んだ裏切り者だろう。
だから、シナが経済と領土拡大を分けようとしても軍人は自分たちの命に係わるから反対するのではないか。
一般大衆もシナと商売して儲けるのは一部キッシンジャーなどのユダヤ系資本で自分たちは職を失うし、周りはシナ人だらけになって住みにくい。
ということはトランプの最大関心事である次期大統領選挙に再選されることに影響する。
さて、日本はどうするか。
(私のコメント終)
(引用開始)
ロシア政治経済ジャーナル No.1503
2017/2/13
トランプさん、一転「一つの中国」の原則を認めました。
★トランプ、「一つの中国」を認める
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
大統領就任前から、中国とガンガンやりあってきたトランプ。
先日、大きな譲歩をしました。
「一つの中国」を認めたのです。
▼革命的だった、トランプと蔡英文の電話会談
2016年12月2日、全世界に衝撃が走りました。
なんと、トランプが台湾の蔡英文総統と電話会談をした。
↓
<<トランプ氏・蔡氏>米中関係の緊張必至…断交後初の協議
毎日新聞 12/3(土) 22:28配信
【ワシントン会川晴之、台北・鈴木玲子、北京・石原聖】トラン
プ次期米大統領は2日、台湾の蔡英文総統と電話協議し、安全保障
などの「緊密な結びつき」を確認した。
政権移行チームが発表した。>
それにしても、トランプさんと蔡英文総統が電話で話すと、なぜ
中国は激怒するのでしょうか?
↓
<中国は台湾を主権国家とは認めておらず、台湾を中国の一部と
主張する「一つの中国」原則の順守を米国に求めてきた。
トランプ氏が台湾独立志向の強い民進党の蔡氏と安全保障問題を
協議したことで米中関係の緊張は必至だ。
米メディアによると、就任前を含めて米大統領が台湾総統と電話
で協議したことが公になったのは、米台が国交を断絶した1979
年以降では初めて。>(同上)
アメリカ大統領が台湾総統と電話で協議したのは、国交が断絶し
た1979年以降、初めて。
37年ぶりということで、トランプさんの行動は、「革命的」だっ
たことがわかります。
中国は、激怒し、抗議しました。
<中国外務省の耿爽(こう・そう)副報道局長は3日、「米国の関
係方面に厳粛な申し入れを行った」との談話を発表し、抗議したこ
とを明らかにした。
その上で「一つの中国は中米関係の政治的基礎。中米関係が不必要
な妨害を受けないよう促す」として、歴代米政権の「一つの中国」
政策を継承するようトランプ氏に求めた。>(同上)
すると、早速次のリアクションがでてきました。
12月5日AFP=時事から。
<トランプ氏は4日夜、ツイッターに
「中国は
彼らの通貨を切り下げること(つまり米企業の競争を困難にするこ
と)、
中国向けの米製品に重税を課すこと(米国は中国製品に課税してい
ないのに)、
南シナ海(South China Sea)のど真ん中に巨大軍事施設を建設す
ること
などに関して、われわれに了承を求めたか?そうは思わない!」
と投稿した。>
「トランプにとっては、米中政府の合意事項である、『一つの中
国』すら、ディールの対象なのだな~~~」
と驚いた人も多かったことでしょう。
▼トランプ、一転「一つの中国」を認める
ところがトランプさん、ここに来て態度を変えてきました。
習近平との電話会談で、「一つの中国」を認めたのです。
↓
<トランプ米大統領「一つの中国」支持 習主席に電話で
BBC News 2/10(金) 15:36配信
トランプ米大統領「一つの中国」支持 習主席に電話で
米ホワイトハウスは9日、ドナルド・トランプ大統領が習近平
・中国国家主席と電話会談し、中国本土と台湾は不可分だと
する「一つの中国」の原則を尊重すると伝えたと発表した。
トランプ氏が就任後、習主席と直接やりとりをするのはこれ
が初めて。
ホワイトハウスによると、両首脳の電話会談は「非常に和や
か」なもので、幅広い話題について長時間にわたり意見交換
した。
さらに、互いに相手を国に招待したという。>
トランプが習近平に、「一つの中国の原則を尊重する」と伝
えたと。
中国は大喜びで、「トランプ君を褒めたたえたい!」と声明
を出しました。
↓
<中国「褒めたたえたい」…米「一つの中国」維持
読売新聞 2/10(金) 23:28配信
【北京=竹腰雅彦】中国外務省によると、習近平(シージンピン)
国家主席とトランプ米大統領は10日(米時間9日)に行った初の
電話会談で、早期の首脳会談を目指す考えで一致した。
同省の陸慷(ルーカン)報道局長は10日の定例記者会見で、ト
ランプ氏が会談の際、台湾を中国の一部とみなす「一つの中国」政
策の維持を表明したことについて、「褒めたたえたい」と評価した。
その上で、首脳会談の実現に向け、中国側も調整を急ぐ考えを示し
た。>
トランプは、日本の安倍総理と会う直前に、習近平と和解している。
この現象を、どう読むべきでしょうか?
▼だから中国を挑発してはいけない
2月11日号
「★トランプ大統領誕生で、アメリカは【信用できる国】になった
のか???」
(まだ読んでない方は、こちらからご一読ください。↓
http://archives.mag2.com/0000012950/20170211000000000.html )
で、こう書きました。
【転載ここから▼】
<では、アメリカは、日本をどう利用する可能性があるのでしょう
か?
わかりやすいのは、「経済面」ですね。
「米国債をもっと買え!」
「貿易不均衡を解消しろ!アメリカ製品をもっと買え!」
これは、目に見えるので、ある面対処しやすい。
しかし、問題は、「安保面」です。
日本が直面する可能性のある最大の問題は、
「アメリカが対中国で、日本をバックパッシングするかもしれない」
ことでしょう。
「バックパッシング」(責任転嫁)とは、つまり
「アメリカが勝つために、中国と日本を戦わせること」
を意味します。
どうやって?
リアリズムの大家ミアシャイマー教授は、その著書「大国政治
の悲劇」の中で、
「バックパッシングの方法」について触れています。
4つ方法がある中で、もっとも「今の日米関係に当てはまる」
と思われるのは、以下の方法です。
<四つ目は、バックパッサーが、バックキャッチャーの国力
が上がるのを許すだけでなく、
それをサポートまでしてしまう方法である。>(227p)
意味わかりませんね。
これはつまり、「アメリカが、日本の軍備増強をサポートす
る」という意味。
なぜ?
<これによりバック・キャッチャーが侵略的な国家を封じ込
めてくれれば、
バック・パッサーにとって傍観者のままでいられる可能性が
高まるからだ。>(同上)
言い換えると、
「これにより日本が、侵略的な中国を封じ込めてくれれば、
アメリカは傍観者のままでいられる可能性が高まるからだ」
となります。
日本が中国と戦ってくれれば、アメリカは、「楽ですわ」と。
トランプ政権は今、このプロジェクトをはじめているようにも
見えます。>
【転載ここまで▲】
ここで、「バックパッシングの方法は4つある」とあります。
その一つは、「日本を強化して、中国と戦わせる」。
もう一つの方法を、ミアシャイマー教授に教えていただきま
しょう。
<一つ目が、侵略的な国の関心を常にバック・パッシングを「され
る側」、
つまり「バック・キャッチャー」(責任転嫁を受ける側)の国の方
に向かせるために、
侵略的な国と良い外交関係を結ぶ、
もしくは最低でも刺激するようなことはしない、
というものである。>
(大国政治の悲劇 226p)
意味わかりません。
わかりやすく変換してみましょう。
<一つ目が、侵略的な国【=中国】 の関心を
常にバック・パッシングを「される側」【=日本】、
つまり「バック・キャッチャー」(責任転嫁を受ける側)
の国【=日本】の方に向かせるために、
侵略的な国【=中国】と良い外交関係を結ぶ、
もしくは最低でも刺激するようなことはしない、
というものである。>
簡単にいうと、アメリカは中国を打倒したい。
しかし、自分の手は汚したくない。
それで、日本を使って戦わせる。
どうやって?
アメリカは中国を刺激せず、中国の憎悪を日本にむける、と。
アメリカが日本を「バックパッシングしている」とどうすれば
はっきりわかるでしょうか?
アメリカが日本に、「俺たちがバックにいるから、どんどん中
国を批判しても大丈夫だぜ!」という。
その一方でアメリカが、中国と仲良くしている。
これは、はっきりした「バックパッシング」の兆候です。
ですから安倍総理は、「トランプ大統領は、私の味方!」とま
いあがって中国を挑発してはいけないのです。
リベラルの人がいつもいうように、アメリカは戦略どおり
「はしごを外す」かもしれない。
中国に関して日本は、アメリカが嫉妬するほど接近してはいけ
ない。
(例、キッシンジャーから「最悪の裏切り者!」と呼ばれた
田中角栄さん。
最近の例では、「私は人民解放軍の野戦軍司令官です!」と宣
言した小沢一郎さん。)
その一方で、アメリカ抜きの「日中戦争」が起きてしまうほど
に中国を挑発してはいけない。
日本は、ずる賢い二つの大国とのバランスをとりながら、
「米中覇権争奪戦」の時代を、サバイバルしていかなければな
らないのです。
私たちが頭の中で100万回唱えなければならないのは、
「ABC」です。
A = Always
B = Be
C = Careful
総理、どうかアメリカに対しても中国に対しても、警戒をお
こたらず、なおかつ両国に対して穏やかであってください。
(引用終了)