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(見出し)

(私のコメント)
このカナダの元首相が言うことはまともですね。
保守派というのはリアリズムで現実を大事にする。
トランプさんはヒラリークリントンのようなエリートが理想を掲げて現実を軽視するのが我慢できない。
エリートは言葉巧みに色々言うが現実は良くならない、ということは彼らが間違っている、ということだ。
保守主義とは、世界をありのままに見ることです。」


(私のコメント終)
(引用開始)
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動画「何がトランプを勝たせたか」を訳してみた。2016年の大統領選でトランプが勝利した原因は何なのか。「どこでも」派 (Anywheres) と「ここだけ」派 (Somewheres) の対立とは? カナダ元首相のスティーヴン・ハーパーが説明します。https://www.youtube.com/watch?v=UFWE2jl5mwA


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私はカナダの国政選挙で7回当選しました。そのうち3回は首相としてです。私はドナルド・トランプアメリカ大統領に選出されるとは予想していませんでした。しかし、他の多くの観察者とは異なり、少なくともその可能性は感じていました。なぜでしょうか。

トランプ氏と同様に、私も政治的な状況が大きく変化していたことに気付いていたからです。

基本的な論点はこうです。過去数十年間で、グローバリゼーションのおかげで、10 億人が貧困から脱出しました。主にアジアの新興市場の人々です。これはもちろん良いことです。

しかし、同じ期間に多くの西洋諸国においては、勤労者の収入は停滞するどころか、減少することさえありました。簡潔に言えば、グローバル経済では暮らしが良くならないから、多くの米国人がトランプに投票したのです。

この認識は間違っていると取り繕うこともできます。生活について誤解があると彼らを説得することもできます。しかし、彼らの言い分に耳を傾け、解決策の提供を試みることもできます。私は最後のアプローチを好みます。説明しましょう。

英国人ジャーナリストのデイビッド・グッドハートによれば、現代社会には、どこででも生きていける「どこでも」派 (Anywheres) と、そこでしか生きられない「ここだけ」派 (Somewheres) が存在します。

国際的な金融機関、IT 企業、コンサルティング会社などで働く自分を想像してみてください。あなたは、ニューヨークでも、ロンドンでも、シンガポールでも生きていけます。あなたの仕事は、輸入競争や技術的な変革に脅かされることはありません。

あなたはあらゆる国際貿易協定と移民政策の推進を明確に支援するでしょう。あなたは「どこでも」派の1人です。こうした人々はたくさんいます。しかし、まったく異なる生活を送る人々はもっとたくさんいます。

工場/小売で働く人や、小さな会社の経営者を想像してください。あなたの仕事は、外部委託、安価な輸入品、技術革新に大きな影響を受けました。子供達は地元の学校に通い、高齢のご両親は近くに住んでいるでしょう。あなたの社会生活は、地元の教会、スポーツチーム、地域グループと結びついています。

会社が傾いたり、政治家の政策が間違っていたとわかっても、別の場所に引っ越すことはできません。好むと好まざるとにかかわらず、あなたの国の経済政策に頼るしかないのです。生活が楽にならなければ、あなたは面白くありません。経済政策があなたをまったく無視するなら、腹も立つでしょう。

「どこでも」派がこうした懸念を一笑に付すのは簡単です。しかし、グローバルな解決策と多国間の政治的機関に対する「どこでも」派の信頼は、事実というよりファンタジーに基づいています。 現実には、法/規制の重要な機能、財政/金融の安定性などは、国際機関ではなく、国が提供するものなのです。

国は、その欠点も含め、具体的な現実です。「グローバル・コミュニティ」は概念にすぎないといってもいいでしょう。しかし、ほとんどの先進国で政治を主導しているのは、グローバリゼーションに信頼を置く「どこでも」派であり、「ここだけ」派ではないのです。

しかし、それが変わろうとしています。

この変革は米国に限った話ではありません。「どこでも」派のエリートと「ここだけ」派のポピュリストという対立は、西洋世界のいたるところで繰り広げられています。

ここまでの話でおわかりのように、こうしたポピュリストは、マスコミがよく言う無知で見当違いの「嘆かわしい人々」ではありません。

彼らは私たちの家族であり、友人であり、隣人なのです。ポピュリストは、その名のとおり、普通の人々の利害を代表します。そして、民主的なシステムでは、人々は私たちの顧客といってもいいのです。

では、彼らに最高のサービスを提供するにはどうすればよいでしょうか。

私は、「ポピュリスト保守主義」と名付けたアプローチを提案します。実証済みの保守的価値観を基礎としながら、エリートではなく、「ここだけ」派の人々やその家族、すなわち普通の人々が懸念する問題を語る必要があります。こうした問題には、市場経済、貿易、グローバル化、移民などが含まれます。

これらの問題に対処する際、保守派は、自由市場、貿易、グローバル化、移民に賛成すべきです。こうした論点について、まったく逆の方向を目指すのは間違いです。

しかし、自由貿易を信奉することは、すべての規制の撤廃や、労働者の保護に政府が一切関与しないことを意味するわけではありません。

貿易の促進を支持するからといって、すべての貿易協定を歓迎するわけではありません。グローバル化を支持することは、国や地域コミュニティへの忠誠心や責任を放棄することではありません。移民を支持することは、不法移民を認めること、国境をなくすこと、市民の利害を無視することではありません。
私はこれを「ポピュリスト保守主義」と呼びますが、実際にはこれは単純な保守主義です。保守主義とは、世界をありのままに見ることです。保守主義とは理論ではなく現実の人々のために働くことなので、本質的にポピュリストでもあります。

スティーヴン・ハーパーでした。(了)


コメント欄

その他 山田彩人さんがtarafuku10をリツイートしました
うすうす感じていたことをうまく説明してもらった気がする。現在日本という国を大切にしようと言っている人は、古いイメージの愛国者というより、現実主義者である場合が多いような。

 

 

(引用終了)