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http://shuchi.php.co.jp/the21/detail/2494?p=0
the 21 onlne


(見出し)
吉田尚記ニッポン放送アナウンサー)


 ・「会話はゲーム」と考えれば気詰まりな雑談も怖くない!

(引用開始)

人づきあいに悩みがちな人の多くは、コミュニケーションに対する苦手意識があるのではないだろうか。そうでなくても、取引先との雑談やお客さんとのエレベータートークなどは、緊張する人が多いだろう。そこで、ベストセラー『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』の著者であり、ラジオのアナウンサーの吉田尚記氏に、コミュニケーションが苦手な人でも会話が怖くなくなる話し方のコツを教えていただいた。<取材・構成=塚田有香 写真撮影=長谷川博一

・店員との会話が怖くて服が買えない!?
 
「人と話すのが怖い」と感じた経験は誰にでもあるはず。とくに、苦手な相手と二人きりになってしまったときなど、感じるストレスは相当なものだ。では、話すことを仕事にしている人は、どうやってこの怖さを乗り越えているのか。
その答えを示してくれるのが、ニッポン放送の人気アナウンサーである吉田尚記氏だ。看板番組をいくつも担当し、どんなゲストとも軽快なトークを繰り広げる吉田氏だが、「実は僕、“コミュ障”だったんです」と打ち明ける。
 
「『コミュニケーションが怖い』という場合、二つのパターンがあると思います。一つは、初対面の人に会うのが怖い。もう一つは、二回目以降に会う人に『つまらないヤツだ』と思われるのが怖い。
 僕も以前は、この両方に当てはまる“コミュ障”でした。何しろ、洋服店に行くのが怖いんですから。店員さんって、必ず話しかけてくるじゃないですか。『それ、今一番売れてるんですよ~』とか。そんなことを言われても、こちらは『……お、おぅ』となるだけ(笑)。すごく気まずいんです。
でも、この気まずさは誰にとってもストレスですよね。この話をすると、『自分も洋服を買いに行くのが苦手で』と共感してくれる人がすごく多い。あの空気はどんな人だって嫌なはずです。

 僕は『そもそも“コミュ障”ってなんだろう?』と思って、ある流行言葉のサイトで定義を調べたんですが、これがよくできている。いわく『コミュ障ができないのは、休み時間などに行なわれる、友人や知人たちとのどうでもいいけど実に楽しげな会話である』と。つまり、仕事上で必要な事務的な会話はできるが、たいした意味のない会話のほうが難しい。これが“コミュ障”なんです」

・「コミュ障」は技術で克服できる!
 
この定義を聞いて、「自分も当てはまる!」と思った人は多いはずだ。何気ない会話が苦手なばかりに、職場の上司や部下とギクシャクし、精神的な負担を感じることはよくある。吉田氏も「人間関係はコミュニケーションで100%決まる」と断言する。
 
「上司や部下との関係がうまくいかなかったり、なんとなく職場で浮いているように感じたとしても、それは自分の性格や周囲との相性の問題ではなく、コミュニケーションの問題です。

では、コミュニケーションに問題があると自覚したとして、どうすればいいのか。それがわからないわけです。そのサイトには、コミュ障の改善方法についても記述がありましたが、その内容は『自分に対して、ちょっとだけ自信を持ってみる』。そんなこと、できるかーっ!(笑)。だって、自信が持てないから、みんな悩んでいるわけですよ。

とはいえ、僕はラジオのアナウンサーなので、毎日人と会って話をしなくてはいけない。だから、どうすればいいかを必死に考え続け、いろいろな方法を試した結果、『コミュ障はテクニックで克服できる』という結論に辿り着いた。
 人間関係がうまくいかずメンタルの悩みを抱えている人も、コミュニケーションの技術を身につけることで改善できます」
 
では、吉田氏が見出した「コミュニケーションがラクになるテクニック」とはどんなものか。
 
「『コミュニケーションは“ゲーム”だ』と考えればいいのです。
このゲームのルールは、『敵味方に分かれた対戦型ゲームではなく、参加者全員による協力プレーである』『敵は気まずさである』ということ。目の前にいる人は対戦相手ではなく、一緒にプレーするチームメイトだと考えてください。『相手を言い負かそう』とか『面白いことを言って笑わせてやろう』と考える必要はありません。相手と協力して気まずさという敵を回避し、互いに気持ちよくなればこのゲームは勝ちです。

コミュニケーションが怖くなる最大の原因は、うまくいかなかったときに『俺はなんてダメなんだ』と自分を全否定してしまうこと。でも、コミュニケーションもサッカーや野球と同じゲームと考えれば、試合に負けたからといって、自分の人格まで否定されることはありません。
ゲームなので負けることもありますが、会話はチームプレーだと考えれば、たとえ気まずくなったとしても、自分一人のせいではなくなる。精神的にもかなりラクになります」

・“話題”は必要ない。“質問”をすればいい


それでも実際問題として、「上司と一緒にいると話題がない」ということもあるだろう。あの気まずさに勝つために、ゲームの中でどんな戦術を取ればいいのか。
 
 
 
「会話するのに、話題なんてなくていい。必要なのは“質問”です。
よく話し方の本で、気候やニュース、健康などの『鉄板ネタ』を出せば、話が途切れないと書かれています。でも、本当でしょうか。
 気候の話題を出して『暑いですね』と言っても、相手の反応が『はあ……』なら話はそこで終わってしまう。

もし気候を使うなら、質問にすればいいのです。

 『毎日暑いですけど、昨夜は眠れました?』

これなら相手もだいぶ答えやすい。それで『眠れませんでした』と返ってきたら、『眠れないときはどうするんですか?』とまた質問をする。

 『仕方ないからベッドから出ちゃいますね』

 『出てどうするんですか?』

 『キッチンへ行って冷たいものでも飲みます』

 『へえ、何を飲むんですか?』

  ……という具合です。僕は質問しかしていません。それでも会話は続くし、自分も相手も精神的にすごくラクです。

  質問は具体的であるほど、相手が答えやすくなります。『THE21』の記者さんも、『取材とはなんでしょうか?』などと聞かれても困るでしょう。
これが『これまでに取材した中で面白かった人は?』なら答えやすい。でも、もっと具体的に『僕の前に取材した人は誰でしたか?』と質問されたほうが、パッと答えられる。
 〝質問はできるだけ具体的に〟というのは、会話を続けるテクニックとして知っておくといいですよ」
 
 
 
しかし、コミュニケーションが苦手な人にとっては、「具体的な質問をする」ということ自体が難しく感じられるかもしれない。吉田氏も、「上手な質問をするには、多少の練習が必要です」と認める。
 
「でも、『コミュニケーションは練習のしようがある』と思えただけでも、気がラクになりませんか? コミュニケーションは技術ですから、持って生まれたセンスや才能に関係なく、練習すれば誰でも必ず上達します。
ただし、そのためには、多くの人にとってストレスになる二つのポイントだけは乗り越えなくてはいけません。一つめは、自分から話しかける勇気。二つ目は、自分についてネガティブなことを言われても許す寛容さです。

とくに二つ目は、非常に重要。たとえ上司が部下に弱点や欠点を突っ込まれても許す。むしろラッキーだと喜んでください。
 本人がそれを良しとすれば、周囲が『この人はツッコんでいいんだ』と合意して、皆が気楽に話しかけてくれるようになりますし、場の雰囲気を楽しくできます。 何より、自分がラクになる。
 『部下から尊敬されたい』と思うと、弱点を指摘されたときに『自分は尊敬されていないんだ』と心が折れてしまう。でも“自分をあえて低く設定する”という戦術を取れば、そこにパスが飛んで来たらラッキーと思えるようになります。
 少なくとも『これで周囲の人を楽しませることができた』と思えば、心も軽くなるはずです」
 
 
・日々の会話を「練習台」にしてしまおう
 
そして吉田氏は「会話するとき、『自分を理解してほしい』とは考えないほうがいい」と話す。
 
「コミュニケーションは、自己主張でも自己表現でもありません。結局コミュニケーションの目的は、『人と仲良くしたい』ということに尽きると思う。
 相手を言い負かして優位に立つことでもなく、自分を理解させることでもなく、ただその時間を楽しく過ごしたい。誰にとっても、そこが最終目的地じゃないでしょうか。

  だったらまずは、質問から始めてほしい。苦手な上司と二人きりになったとき、『そのネクタイ、どこで買ったんですか?』と話しかける勇気を持ってほしいんです。
コミュニケーションというゲームは、サッカーや野球と違い、日常に練習の場が無数にある。少しだけ勇気を出し、練習を重ねれば、コミュニケーションが怖くなくなるときがきっと来るはずです」
 
 
《『THE21』2015年10月号より》


(引用終了)
(私のコメント)
服を買いに行った時、気まずくなってしまう、という指摘は面白い。
相手をリスペクトして教えてもらうような時はうまくいくが、卑屈になったり、買いたくないものを買っても仕方がない。
上記の話を纏めると次の通り。
1.事務的な会話より大した意味のない会話の方が難しい。
ごく親しい相手ならいいが、上司や部下、初対面、洋服屋の店員などの一定の間合い、距離がある人との雑談が難しいのだ。
2.気まずくなるのは自分の性格や相性の問題でなく、技術の問題だ。
まず、気まずくなった時、自分を全否定しないこと。会話は相手のあるゲームだから自分だけのせいでないと思えば精神的に楽。
3.その技術の一つは「質問する」ことだ。天気などの話題よりも相手の答えやすい質問の方が会話が弾む。
4.技術だから練習で身につくのだが、注意点が2つある。
一つは自分から働きかける勇気、ふたつ目は自分についてネガティブに突っ込まれても許す寛容さ。
特にふたつ目は重要。自分をあえて低く設定する、という戦術。

上記の記事で「ちょっと道化役をやる、おどけてみせる、自分の弱みを一緒に笑う寛容さ。」ここが面白い。
テレビの「笑点」という番組は各落語家が役を持っている。
例えば、三遊亭小遊三は泥棒、三遊亭好楽は失業、林家木久翁は馬鹿、春風亭昇太は嫁が来ない、三遊亭円楽は暗い性格、
林家泰平は恐妻。
これが笑いのネタになっている。
知らない人と人と打ち解けて話すにはユーモア、笑いに由って相手の警戒心を解くことも必要だ。
会話は二人で行うゲームだから自分だけではダメなのだ。

それと、勇気を出す、ということも確かに必要だ。
但し、勇気というものが誤解されやすいのは本来心に勇気が無くて特別にどっかから調達してくるものだ、というような考えだ。
そうでなく、本来勇気というものは心にあるのだが、それが不安とかいろいろな要素で押さえられているのだ。
その押さえられているものを取り払えばいいのだ。
そして、取り払うには心を空っぽにして行動だけに集中すればいい。
勇気を出そう、なんて考えなくていい。
毎日一定時間座禅を組むのは、必要なときに心を空っぽにするための練習だ。
会話雑談が一番上手なのはそこらたのオバサンだ、と言う事実は重要だ。
彼女らは初対面の人でも実にらくらくと話す。
それは余計なことを考えず、自分が良い意味で空っぽだから自由自在に動けるからだろう。

 


(私のコメント終)