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岩田温2015年08月21日 15:06日本人奴隷の存在に激怒した愛国者・豊臣秀吉
(私のコメント)
日本人奴隷に激怒した豊臣秀吉は愛国者だから、と言う訳でもなく、ましてや人権擁護だからそうしたのでなない。
なぜ外国へのどれいに怒ったか、と言うと、領主として農業をやる農民が少なくなることを恐れたからだ。
農民は過酷で厳しい農業を忌避することが多くなり、そうすると、領主として年貢が入らなくなり、非常に困る。
特に戦国時代は農作業をやるより戦争に足軽として参加し、他国に行って略奪などをした方が楽だし儲かるのだ。
豊臣秀吉もたびたび農民が農地を離れることを禁止している。
だが、戦国の世の中だから例え農作業に明け暮れても収穫の時に焼かれたり収奪されたりして苦労が無になることも多い。
これをきちんと整理して、一つの田んぼは一人の領主だけにして、戦いを無くし、農作業をした人に収穫がもたらされるようにしたのが、豊臣秀吉の刀狩令と検知だった。
あれは農民の為に行われた政策だったが、戦後のサヨクマルクス主義の歴史学では逆に農民弾圧と間違ったイデオロギーで解釈された。
徳川家康は更に「元和偃武」と称して大量に武士を農民に戻した。
また、全国的に築城などの土木事業を行い、失業した武士を助けた。
今の日本のエリート指導層より秀吉家康の方が、よほど国民(くにたみ)のことを考えているのだ。
外国への奴隷輸出は、非人道的で船の船倉に魚のように何十にも寝かせて運び、数週間の船旅だから下の方の人は皆死んでしまうようなやり方だった。
大体は他国に攻め込んで、そこの領民を狩りだして外国にうるパターンが多かった。
だから、他国に侵略されると領民総出で死に物狂いで戦った。
国内であれば奴隷になっても、それほど悲惨なことにはならないが、外国に売られると全然扱いが違う。
また、秀吉は神社仏閣をキリスト教徒が破壊することを非常に怒ったのだが、これは一向宗などの宗教集団と戦ったトラウマがあったからだ。
こういうことから総合すると、豊臣秀吉も日本人として愛国心があったと考えてよいだろう。
最初に豊臣秀吉は愛国者というわけでない、と言ったが、それは、それまで愛国心など考える必要が無かったからで、外国という対立概念があれば立派な愛国者だろう。
(私のコメント終)
(引用開始)
日本人奴隷の存在に激怒した愛国者・豊臣秀吉
豊臣秀吉の名前を聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
織田信長の草履を暖めていた話だろうか? 一夜にして築いたと伝えられる墨俣城だろうか?
それとも、朝鮮出兵の話だろうか?
これらの話は有名だが、豊臣秀吉に関しては、多くの国民に知られていない逸話があり、こちらの方が、非常に重要だと考えている。詳しくは『人種差別から読み解く大東亜戦争』を参照して欲しいが、簡単に書いておく。
それは、豊臣秀吉が、日本における奴隷制の強烈な反対論者だったという事実だ。
奴隷制というのは、日本の内部の話ではない。戦国時代、多くの大名たちが欧米人との間で奴隷貿易を行っていた。これも教科書に記載されていない重要な事実だ。
多くの日本人が奴隷として売りとばされ、哀しい想いをしていた。これに関して、豊臣秀吉は激怒し、キリスト教の宣教師に対して詰問する。
「予は商用のために当地方に渡来するポルトガル人、シャム人、カンボジア人らが、多数の日本人を購入し、彼らからその祖国、両親、子供、友人を剥奪し、奴隷として彼らの諸国へ連行していることも知っている。それらは許すべからざる行為である。よって、汝、伴天連は、現在までにインド、その他遠隔の地に売られて行ったすべての日本人をふたたび日本に連れ戻すよう取り計らわれよ。もしそれが遠隔の地のゆえに不可能であるならば、少なくとも現在ポルトガル人らが購入している人々を放免せよ。予はそれに費やした銀子を支払うであろう。」
私自身、この秀吉の言葉を知ったのは、奴隷について一生懸命研究するようになった後だ。多くの日本人は、愛国者であり、日本人を奴隷とすることに断固として反対した秀吉の姿を知らないはずだ。
先に引用した言葉を何度も読み返してほしい。
私は非常に真面目で、同胞を想う秀吉の愛国心、同胞愛が滲み出たよい言葉だと思う。
何故、教科書では、こうした豊臣秀吉の功績を記載しないのだろうか。
伴天連追放令が出されたことだけを取り上げれば、まるで秀吉がキリスト教を弾圧しただけのような話に聞こえるが、この伴天連追放令の前段階で、キリスト教徒たちによる奴隷売買に秀吉が激怒しているのだ。
こうした事実を記さなければ、「伴天連追放令」に至る理屈が理解できないだろう。
人種差別の歴史は根深いが、私たち日本人の先祖が奴隷として売りとばされていた事実を多くの国民は知らない。
こうした過酷な事実を知ることは、大きく日本史を眺める際に重要なことだろう。
教科書で「南京事件」「慰安婦」の問題が取り上げられることは多いが、こうした豊臣秀吉の功績については、問題にすらされていない。
どうか、一人でも多くの国民に、秀吉の素朴な愛国心と同胞愛を知っていただきたいと思う。
詳しくは拙著『人種差別から読み解く大東亜戦争』の第四章「奴隷貿易と無縁ではなかった日本」を参照して頂きたい。
(引用終了)